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藤井聡太七冠、前人未到の八冠独占へ「多くの方の記憶に残る対局にしたい」…きょう31日から王座戦

スポーツ報知
貫禄さえ漂う笑顔で八冠への意気込みを語った藤井聡太七冠

 将棋の藤井聡太七冠(21)=竜王、名人、王位、叡王、棋王、王将、棋聖=が史上初のタイトル全八冠制覇を目指し、永瀬拓矢王座(30)に挑戦する第71期王座戦五番勝負第1局が31日、神奈川県秦野市「元湯 陣屋」で開幕する。両者は30日、現地入りし、対局場検分と前日会見に臨んだ。藤井が3連勝すれば、9月27日に地元の愛知県で前人未到の“藤井八冠”が誕生する。

 無数のフラッシュがたかれる会見場を見渡して、藤井はふふふと笑った。「今、ほんとうにいつもより多くの方(報道陣)に来ていただいているので、緊張感があるなと思っています」。タイトル戦は18度目。数々の記録を塗り替えてきた。それでも、穏やかな表情で発せられた言葉には、隠しきれない“特別感”が漂っていた。

 年内八冠へ、最後に立ちはだかる永瀬は、藤井がプロ入りした四段時代からの研究パートナー。これまでも「永瀬王座に自分の力を引き上げていただいた」と藤井は言ってきた。永瀬とのタイトル戦は22年の棋聖戦以来2度目だが、藤井が挑戦者として挑むのは初。対戦成績は藤井の11勝5敗だが、直近の2月1日の順位戦A級では先手の永瀬に敗れた。「今回自分が挑戦して永瀬王座とのタイトル戦で対局できるのはうれしい。普段から研究会をやっていただいて、強さを知っている。全力でぶつかっていけたらと思っています」。気心の知れた“ラスボス”との対決に向けて、楽しげに意気込んだ。

 タイトル七冠独占を成し遂げたのは96年、当時25歳の羽生善治九段だけ。17年に叡王戦が加わり8大タイトルになってから、八冠制覇を果たした者は一人もいない。「ほんとにすごく注目していただけるシリーズになったなと感じている。自分のベストを尽くしてよい将棋にできるように戦っていきたい」。あまりにも身軽に多くの壁を越えてきた藤井が、まだ見ぬ景色を求め、心躍らせているようにも見えた。

 6月の名人獲得以来、「八冠」へ世間の期待が集まる中、藤井は「意識していない」と繰り返してきた。だが、23日の王位防衛後から、言葉は変わった。「八冠に挑戦できるのはすごく貴重な機会」とし、「今回の王座戦は自分にとっても大きなものだと思います」と明言するようになった。

 史上最年少14歳2か月で棋士となった中学生は、20年の初タイトル挑戦から一度も奪取や防衛に失敗することなく、わずか7年でここまでたどり着いた。95年、羽生でさえ、六冠で挑んだ王将戦で谷川浩司王将(当時)に敗れ、1年持ち越しの末の七冠だった。一方、藤井が今回3連勝なら最短、9月27日の第3局、地元愛知で“藤井八冠”が誕生する。「多くの方の記憶に残る対局にしたいなと思っています」。舞台は整った。(瀬戸 花音)

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