「夏を制する者が箱根を制する」という格言がある箱根駅伝。勝負を分ける夏合宿特集の第2弾は、第100回記念大会で関西から本戦出場を目指す立命大を特集。立命大は全国の大学に参加資格が広がった予選会に向けて新潟・妙高高原で精力的に走り込んだ。(竹内 達朗)
関西から「箱根への道」は遠い。それでも、立命大は新春の晴れ舞台を目指し、懸命に戦っている。
昨年6月、第100回箱根駅伝予選会の参加資格が「日本学生」に広がることが決定。立命大は話し合いを重ね、今年3月に挑戦を表明した。ハーフマラソンでチームトップの記録(1時間3分53秒)を持つ大森駿斗(3年)は「僕は予選会挑戦に反対派でした。でも、挑戦が決まった以上、全力を尽くします。日本人のトップ集団に食らいつきたい」。朝の集団走では後半にペースを上げるなど、意欲的に取り組んでいる。
大森とは対照的に1万メートルで28分54秒55の記録を持つ山﨑皓太(3年)は予選会挑戦に最初から意欲的だった。「高校(京都・洛南)で一度も全国高校駅伝に出場できなかった。自分のペースで取り組める立命大に進学した。選択は正しかったと思います」という。立命大で成長した頃、予選会に挑戦できるという朗報が届いた。「チャレンジしたいと強く思った」と明かす。
ハーフマラソン10人の合計タイムで争う箱根予選会は関東勢以外にとって未知なる戦い。「箱根予選会は厳しいことは分かっていますが、本戦出場を目指します」。チーム全員の思いを代弁する北辻巴樹主将(4年)の言葉に迷いはない。