荒汐部屋から“徒歩3秒“の相撲ショップ 店主は先代荒汐親方の息子…元三段目力士・力山「力士の第二の人生も応援したい」

先代荒汐親方の息子で元力士の店主・鈴木力さんと、姉・真理子さん(カメラ・竹内夏紀)
先代荒汐親方の息子で元力士の店主・鈴木力さんと、姉・真理子さん(カメラ・竹内夏紀)

 大相撲の関脇・若元春や幕内・若隆景らが所属する荒汐部屋は、稽古場がガラス張りで外から見ることができるため、稽古がある日は連日200人近くの海外観光客が見学に押し寄せる。部屋を陰ながら支え、人気に一役買っているのが先代荒汐親方(元小結・大豊、鈴木栄二さん)の長男で、2017年初場所限りで引退した元三段目・力山の鈴木力(りき)さん(30)だ。

 引退後は2年ほど清掃会社でも勤務したが退職し、現在は部屋の事務作業を手伝いつつ、今年6月には姉・真理子さん(34)と相撲ショップ「力山商店 YORIKIRI」をオープンした。3年ほど前から開店の準備を進め、新型コロナ禍によりオープンできていなかったが、念願かなって部屋のはす向かい“徒歩3秒”の場所に店を開いた。お店の前に立つ相撲風ののぼり旗が目印。店名「YORIKIRI」の由来については「相撲と言えば、決まり手で多いのは寄り切りですから」と、誰もが知る決まり手を採用した。力さんは「僕の現役時代の得意ははたき込みでしたけどね」と笑顔。本名の「RIKI」も入っていることから気に入っているという。

 店内には相撲に関する商品が並び、イチオシは本場所の会場前を彩ったのぼり旗を再利用して仕立てた、エプロンやトートバッグなどのオリジナルグッズ。のぼり旗は縁起物で使い回すことはなく、場所ごとに新しい物が使われるため、「大きいので家には飾れないし、しまって眠っておくのはもったいない」と、贈り主の後援者らの提供により実現した。デザインは真理子さんが担当し、受注生産の一点物だ。

 店のピークは部屋の稽古後だ。本来は午前10時開店だが、稽古がある日は朝7時半からお店を開けている。8月上旬のある日の稽古後には、三段目・大賀が「THIS is ナンバーワン SUMO SHOP!」と大きな声で約150人ほどの海外観光客に宣伝。明るく元気な部屋の後輩たちのサポートには「本当にありがたいですよね」と感謝しきりだ。

 部屋近くに店を構えるだけに先代荒汐親方の息子という重圧もあるが、部屋に恩返ししたい思いが強い。今後に向け「店を大きくして、将来的には部屋を支えられるようになりたいですね。(懸賞や化粧まわしの贈呈も?)そうなれば、これ以上のことはないです。自分は相撲で強くなれなくて失敗しているので、力士の第二の人生も応援してあげたい」と夢を語った。

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