柏原竜二さん チーム躍進のカギは「キャプテンや4年生」自身の大学時代は「1月2日で一変した」

スポーツ報知
箱根駅伝シンポジウムin熊本に参加した柏原竜二さん(右)と元日本テレビアナウンサーの小川光明さん

 箱根駅伝100回記念シンポジウムin熊本(報知新聞社後援)が16日、熊本市の市民会館シアーズホーム夢ホールで行われ、「箱根駅伝100回の歩みとテレビ中継」をテーマに、東洋大で「2代目・山の神」と呼ばれた柏原竜二さんらが参加。第99回を「今年の駒大は何回も抜き返したり、詰められても最後に(ライバル校を)離したりしていた。忍耐力がついたなと感じました」と振り返った柏原さんは「5区は腕をたたく(大きく振る)のではなく、腕が引けている選手の推進力があった。(区間賞の)山本君(唯翔=ゆいと、城西大)は上半身を使いながら、コア(体幹)はしっかりしていましたね」と絶賛した。

 柏原さんは2009年から4年連続で5区区間賞。うち3度は区間新記録と絶対的なエースとして君臨。「(1年生の)1月2日が終わって状況が一変して、自分だけが変わっていない。大学に行けば『柏原、この授業受けていたんだ』と言われ、食堂で1人で食べていたら、『寂しいな』とか言われたり…」と苦笑い。箱根のゴール後も、安全のため用意されていたテントから移動ができず「ダウンの時間もなかった」と当時を振り返った。

 来年大会で100回目を迎える箱根駅伝については「大会の回数が100回を超える大会はあまりない。人は必ず死にますけど、うまく引き継がれるから大会が続く。それが歴史になる。これからも中核を残しながら、変化を続けると考えると目が離せないですよね」と語った。大会の見所を問われると、やはり自身が経験した5区を挙げ「(1時間)10分は切ってほしいと思います。練習の質もシューズも進化しているけど、10分が切れていない。山本君ももうちょっと(1時間10分4秒)だった」と、ほぼ同コースだった2005年大会で1時間9分12秒を記録した“初代・山の神”だった順大・今井正人に続く記録を期待。また「駅伝は個人の競技ではない。365日チームをまとめるのは監督ではなくキャプテンや4年生。どれだけ一枚岩になれるかが成績につながる。自覚、自立を持って威風堂々としていられるか。どこまでの意識をもって実行できるかは選手次第。がんばってほしいですね」とエールを送った。

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