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三浦佳生、新フリー「進撃の巨人」で優勝 最後まで「心臓を捧げるつもりで、フルパワー」 男子フリー一問一答

スポーツ報知
フリーの演目でアニメ「進撃の巨人」から「心臓を捧げよ」のポーズを取る三浦佳生

▽木下トロフィー争奪大会 男子フリー(8月12日、木下アカデミー京都アイスアリーナ)

 ショートプログラム(SP)首位の三浦佳生(オリエンタルバイオ・目黒日大高)が、180・91点、合計272・51点で優勝した。アニメ「進撃の巨人」をパワフルに演じ、4回転トウループ、4回転サルコー、基礎点が1・1倍になる後半には4回転―3回転の連続トウループを決めるなど、全7本のジャンプを降り、まとめてみせた。三浦のフリー後の主な一問一答は以下の通り。

 ―演技を振り返って

 「まああの、初戦にしてはかなりまとまった演技にはなったと思うんですけど、やっぱり後半体力が結構、限界に近かったので、またそこの課題は、4分間しっかり同じスケート力を保ったまま滑れるように、また一からやり直したいなと思います」

 ―ジャンプも安定。評価は?

 「まあところどころ、危ないジャンプが2個くらいあったんですけど、1本目の4回転トウループがめちゃめちゃ斜めになったんですけど、まあ後半落ち着いて、4回転3回転のコンビネーションにすることができましたし、しっかりその辺は去年培ってきたものが着実に力となった表れてきていると思うので。今日のジャンプもすごい良かったと思います」

 ―プログラムのどんなところをブラッシュアップして臨んだ?

 「ちょっと結構、序盤からハードな感じの曲調というか、常に力強いので、途中抜くところは抜かないとやっぱり後半最後もたなくなってしまうので。しっかり緩急という意味でもしっかり抜くところは抜いて、演じるっていうふうには自分の中でテーマを持って、自分なりに意識を変えてやってみたので、そこは良かったと思います」

 ―フリーの見どころは?

 「やっぱり自分の中では最後のコレオシークエンスが、今日はもう全然滑っていなくて、限界に近くて、ダメだったんですけど、振り付けをしたときから、あそこの部分が一番自分は好きで。自分のスケートの良さと、曲がすごいマッチしていて、大好きな部分なので、そこはぜひみなさんにも見てもらいたいですし、もっとできるようにしていきたいと思います」

 ―振り付け師の方から最も指導された部分は?

 「ところどころのシーンというか、進撃の巨人のアニメの一部分、一部分で振り付けが入ってたりするんですけど、ストーリーに合わせた動きというものを、シェイリーンさんに映像を見せながら決めた時に、緩急というか、ここは例えばお母さんが食べられて、自分は何もできないで調査兵団の人に抱えられながら見てるだけってシーンとか、そこから成長してっていうシーンがあるので、そういったところとかもシェイリーンさんに一からたたき直してもらって、まあ頑張りました」

 ―苦戦した部分は?

 「もちろん1個1個のシーンの動きも難しいんですけど、今年シェイリーンさんと初めてタッグを組ませてもらって、やっぱり全部なんかやったことのない動きとかがたくさんあったりして。そういった動きをやるのにすごい苦戦して、最初はできんのかなってちょっと感じもあったんですけど、ちょっとずつ最近は慣れてきて、そういった新しい試みもすごい楽しんでやらせてもらっていますし、シーンと動きも楽しくやっています」

 ―点数に関して

 「まあ、でもシーズン序盤なんで、そんなに深く気にはしていないですけど、点数というよりは、内容で。ジャンプがところどころ、大きなミスではないけど、やっぱり加点を狙えるジャンプではなかったところが何個かあったので。そういったところ後半、しっかりもっと見直して、そしたら点数がもっと伸びてくると思うので、まずは目の前にある課題からしっかり取り組んで、さらなる点数アップを目指して頑張りたいなと思っています」

 ―今後、構成の変化は?

 「やっぱり今勝てても、全日本で勝つためには最低でももう1種類は4回転ジャンプが必要になってくると思うので。4回転ループをまずはしっかり組み込めるようにしていきたいなと思います。今日も6分間練習ではチャレンジしたんですけど、なかなか、惜しいところまでいけても、しっかりとした着氷まではいかなかったので、今日は抜いて、しっかり形を見せるというふうに変えたんですけど。シーズンしっかり海外試合だったり、そういった試合になる前には、しっかりループを形にしていきたいと思っています」

 ―今シーズンの意気込み

 「今シーズンはやっぱり、去年一番悔しい思いをした全日本選手権っていうのをリベンジしたいと思っているので。このあと4か月間で練習して、さらなるレベルアップを図って頑張りたいと思います」

 ―一番苦しくなる場面は?

 「一番はやっぱり最後のコレオ。ジャンプ全部終わって、最後ラストスパートってところで、一番曲調が盛り上がってくるので、あそこが苦しくなってくるので、そこでそれこそ心臓を捧げるつもりで、フルパワーでラスト、全力投球してます」

 ―パワーを出すために、どういう思いで?

 「あとちょっとで終わりだって感じと、あと曲が結構盛り上がっているので、それに助けられながら、それに身を任せてやっています」

 ―今季初戦で優勝

 「優勝ってことにはあまりこだわりはなくて、自分の内容と、こっからシーズン、大事な試合で勝っていくために何が必要かって課題を見つける目的なので。課題が見つかったのが一番の収穫ですし、これからまた僕もう1試合あるので、明日のもう1試合に向けて、しっかり体休めて、今日見えた課題をしっかり見直して、明日直せるところ直してやりたいなと思います」

 ―男のロマン詰まったプログラム、手応えは?

 「やっぱり終わった後も男子から人気がありました」

 ―滑りながらやばいと言ってた?

 「めちゃめちゃハッキリと言ってました」

 ―脚にきてる?

 「はい、全然もたないっす」

 ―昨日2本SPやって

 「しっかりケアして寝たので、そんなに疲労感というよりかは、心の疲労。心の疲労はありましたけど朝から。『また今日も試合か』っていう感じはあったんですけど、一応気持ちは切り替えて臨みました」

 ―トリプルアクセルから入る

 「去年まではアクセルから入ると、まず足慣らしじゃないですけど、そのあといきなり4跳ぶよりは落ち着いていけるような気がした。ワンクッション置いてから行くみたいな感じ。多分(佐藤)駿も同じような感じで、フリップ入れてると思うんですよ。フリップが3本目に入ってたじゃないですか、駿も。駿もだから、1本目のときより2本目のときの方がいいとか言ってますし、そういう感じなんだと思います。でも今日に関しては、1本目は元々ループを予定してたので、6分やってみて、ちょっとあんまりしっくり来なかったので、やめただけで、1本目はループの予定です」

 ―佐藤駿選手が、三浦選手の4回転サルコーを称賛していた。三浦選手から見て佐藤選手の欲しい技術は?

 「駿はどのジャンプでも回転ピッチが異常に速いです。多分、ほんとに世界一速いと思います。空中跳び上がるときの回転のピッチの速さは多分、誰よりも速いので。どのジャンプも割と習得が早かったので、それは昔から欲しいと思っています」

 ―ドリーム・オン・アイスから衣装を変えた?

 「あれはまあ、とりあえずのものというか、ちょっとあれで滑るのもなって感じでしたし。でも、コンセプトはなくさないように、しっかりあの、衣装ファイナルシーズンを意識したものにしました」

 ―去年培ったものが力になっているとは?

 「どんなときも、心が落ち着いているというか。なんか、例えば今日も駿は前に点数こそ伸びなかったですけど、かなりいい演技だったと僕は思ってて。そのあとすごいという感情はあったんですけど、前までだったらそこから『めっちゃ緊張してきた』ってなるところが、自分が滑って、滑りながら落ち着いて、状況を把握しながら滑ることができてる、常に冷静になれているっていうのは、一つ大きいかなと思います」

 ―過去の自分の作品と比べても激しいフリー?

 「めちゃめちゃパワフルだし、らしさ全快って感じの割と得意分野なんですけど。今までだったらそれをすると絶対に自分のジャンプまで一緒に暴れ出して、一緒に死んでいっちゃうんですけど、そんなことがなくなったのは一つ成長点かなと思います」

 ―練習でも意識して取り組んできた?

 「常に同じようにジャンプを跳ぶというか、暴れていた時期はジャンプが毎回、フォームから全部違う、踏み切る瞬間のタイミングも全然バラバラだから安定しないっていうのを、しっかりこの2シーズン前くらいから取り組み直して、そしたらだいぶ安定してきたなっていう印象があるので。そういったところから安定感が出てきて、落ち着きまででてきたのかなと思います」

 ―昨年、全日本6位で世界ジュニア出場したときの思い

 「目標が世界選手権だったので出られなかったのは悔しかったですけど、SP13位ながら結果的には四大陸と世界ジュニアの派遣をいただいたので、まずはポジティブにあのときは捉えて、もう2大会取るつもりでって気持ちだったので。もちろん6位という結果は悔しかったですけど、いつまでも引きずってても、多分四大陸とかその先まで一緒にダメになっちゃうので、しっかり目の前のことを取り組みました」

 ―いいオフ過ごせた?

 「かなりいいオフを過ごせて、何個かアイスショーにも出させていただきましたけど、特にインスパイアを受けたのは4月のスターズ・オン・アイス。羽生選手と練習から同じ氷に乗せていただいて、意識の格の違いというか、まじでレベチでした」

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