【甲子園】履正社初の聖地2戦連発!森田大翔「最高の結果になった」巨人・渡辺スカウトも高評価「成長している」

3回1死、履正社・森田大翔が左中間へソロ本塁打を放ちガッツポーズする (カメラ・豊田 秀一)
3回1死、履正社・森田大翔が左中間へソロ本塁打を放ちガッツポーズする (カメラ・豊田 秀一)

◆第105回全国高校野球選手権記念大会第8日 ▽2回戦 履正社10―4高知中央(13日・甲子園)

 履正社(大阪)は今秋ドラフト候補の森田大翔(はると)三塁手(3年)が、同校初の甲子園2戦連発など3安打2打点と活躍し、高知中央に快勝した。初優勝した2019年以来の進出となった3回戦で昨夏王者・仙台育英(宮城)と対戦する。

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 2点リードの3回1死。高校通算34号を左中間スタンドに叩き込んだ履正社・森田は、右手人さし指を突き上げた。「打った瞬間。最高の結果になりました」。同校では初の聖地2試合連発。優勝した19年夏に井上広大(現阪神)がマークした同校の春夏通じた最多3本塁打に迫った。

 1死一、二塁の第1打席は先制の右越え適時二塁打。4回1死二塁では申告故意四球で勝負を避けられ「そんなに警戒しなくていいのに」と苦笑した。7回に右前打でサイクル安打に王手をかけたが、6打席目は回ってこず。それでも、4番の存在感を示すには十分だった。

 1年秋からベンチ入りしたものの、2年春の練習試合で右肘を故障。新型コロナウイルスに感染し、2週間の療養後に急に体を動かしたことも原因の一つだったが、なかなか調子は上がらない。夏もBチームの練習試合で下位打線。「一番苦しかった。このままじゃいけない。何か変えたい」と思い立ち、柔軟性を高め、体の軸を意識するトレーニングに取り組んだ。

 「朝起きてからブリッジや開脚、股関節の周りを中心に。毎日同じ状態をつくるために『ここ、硬いな』と思ったら時間をかけていつもの状態にします」。トレーニングの成果もあって打撃の対応力は格段に上がり、昨秋の新チーム始動から28発を積み上げた。打席で背中をそらせるルーチンも体の軸を意識するため。視察した巨人・渡辺スカウトも「春と比べて打ち損じが減っている。曲がり球に弱かったが修正し、成長している」と高評価を与える。

 主砲が打線を引っ張り、15安打10得点の大勝。次戦は投手陣の厚い王者・仙台育英と対戦する。「好投手から打ってなんぼだと思う。次も変わらず準備して自分のベストを尽くしたい」。花巻東・佐々木麟を始め、強打者ぞろいの世代で“右の森田”が名を上げる。(瀬川 楓花)

3回1死、履正社・森田大翔が左中間へソロ本塁打を放つ(カメラ・豊田 秀一)
3回1死、履正社・森田大翔が左中間へソロ本塁打を放つ(カメラ・豊田 秀一)

 ◆森田 大翔(もりた・はると)2005年4月17日、大阪・豊中市生まれ。18歳。豊島小2年から軟式の豊島パワーズで野球を始め、6年時にオリックスジュニア選出。豊中市立第四中では豊中シニアに所属。179センチ、70キロ。右投右打。

3回1死、履正社・森田大翔が左中間へソロ本塁打を放ちガッツポーズする (カメラ・豊田 秀一)
3回1死、履正社・森田大翔が左中間へソロ本塁打を放つ(カメラ・豊田 秀一)
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