京王閣競輪G3「大阪・関西万博協賛・後閑信一・高木真備 日本名輪会カップ」決勝は最終日の13日、準決勝を勝ち上がった9選手によって、優勝賞金421万円をかけ、最終12Rで争われた。
田尾駿介(31)==高知・111期=が先手を奪った河端朋之―久保田泰弘の3番手の位置につけて、直線鋭く伸び、2017年7月富山でのデビュー以来、G3初制覇を成し遂げた。2着は久保田、3着は地元の鈴木竜士が入線した。田尾の次回出走予定は9月1日からはじまるF1青森。
鋭い強襲劇だった。地元でG3制覇をもくろむ鈴木が前を取り、河村雅章が続く。中団から窓場千加瀬―松岡健介が動き、後方待機した河端―久保田―田尾がダッシュ力を生かし、一気に先制、主導権を奪った。鈴木が合わせて踏み上げ、室井健一をさばき4番手を確保した。最終2角から後方の窓場が襲いかかる、鈴木も反撃し踏み込み、直線入り口は混戦模様。
しかし、番手の久保田も後続の動きを見て踏み込むと、3番手から田尾が一気の強襲。ゴール前を駆け抜けた。F1の美酒もなかった田尾が、G3という大きなタイトルを奪取した。バンク内での勝利者インタビューでは歓喜のあまり涙を流し、ファンからは大きな声援がとび、祝福が贈られていた。
田尾駿介「まさか優勝できるとは思っていなかった。準決勝で久米君、決勝で河端さん、久保田君と頑張ってくれたおかげ。鈴木竜士君が来たのでそこは絶対に入れないよう強い気持ちで走った。これからも頑張りますので、応援のほどよろしくお願いします」
また、11Rで行われたガールズケイリン決勝(V賞金53万円)は、尾崎睦(38)=神奈川・108期=が前受け策から打鐘過ぎに仕掛けた渡口まりあを巧追し2角、番手まくり。続いた中野咲、吉村早紗耶を振り切り、今年2度目、通算81回目の優勝を飾った。尾崎の次回出走予定は21日開幕の向日町。
尾崎睦「本当にうれしい優勝です。(4日制で)1日長かったので疲れが心配でしたが、ケアをして最終日に備え、きょうが一番いい状態でした。スタートを狙い前々勝負できた。渡口さんがきてうまく続き、仕掛けられた」