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芹香斗亜「新生宙組、頑張るぞ!」春乃さくらと新コンビ始動…堂々と若々しく「Xcalibur」大団円

スポーツ報知

 宝塚歌劇宙組の新トップコンビ、芹香斗亜(せりか・とあ)&春乃さくらがミュージカル「Xcalibur エクスカリバー」(潤色・演出、稲葉太地=東京建物Brillia HALL)で始動した。英国を率いる運命を背負ったアーサーの苦闘を、芹香が入団17年の豊富なキャリアを生かして、堂々と、かつ若々しく演じ切った。春乃とのプレお披露目公演の模様をグラフで紹介する。(ペン&カメラ・筒井 政也)

 宙組の“新国王&新女王”が絶好のスタートダッシュを決めた。本作は2019年に韓国で初演されたミュージカルの宝塚版。98年に創設された宙組の大劇場お披露目作「エクスカリバー」でも題材にされた物語で、初代・姿月あさとから数えて9代目のトップ・芹香が、令和の聖剣伝説に挑んだ。

 主人公・アーサーは国を率いるプレッシャー、仲間との不協和音など様々な困難に見舞われる。トップとしての苦労と重ね合わすような題材だが、花組、宙組で8年もの間、2番手を務めてきた猛者・芹香には心配無用だろう。三拍子そろった実力はもちろん、フレッシュ感も漂わせた。

 芹香は今月5日の千秋楽で、本作で退団する後輩にエールをおくる、トップの“初仕事”もしつつ「アーサーは最後、舞台で一人になり、孤独と戦っていましたが、私にはたくさんの心強い仲間とお客様がいらっしゃる。本当に幸せに思っています」と感謝した。

 8年目・春乃とのコンビも、新しい宙組への期待感を膨らませた。2人の絡みはこれまで少なかった分、新鮮。本作では悲劇的な関係に陥る2人だが、春乃の芝居心は今後の伸びしろ、可能性を感じさせた。2番手に昇格した第95期生・桜木みなととのトリデンテも強固だ。

 6月には真風涼帆、潤花の前トップコンビに加え、寿つかさ、紫藤りゅうら実力者が退団したが、大きな穴を埋めるように、6年目の男役・真白悠希(ましろ・ゆうき)が台頭。アーサーの異母姉モーガンを迫力たっぷりに演じて注目を集めた。予言者マーリン役の11年目・若翔(わかと)りつも存在感を示した。ともに歌が抜群で、宙組の層の厚さを再確認。上級生が抜けても必ず誰かが取って代わる。宝塚の底力だろう。

 組子が全員そろって臨む大劇場公演「PAGAD(パガド)~世紀の奇術師カリオストロ~」「Sky Fantasy!」は兵庫・宝塚大劇場で9月29日に初日を迎える。芹香は公演中の酷暑を振り返り「もうしばらく暑さは続きそうですが、私たちは元気に、新生宙組、頑張るぞ!」。来年5月開幕の大劇場第2作目も「宝塚110年の恋のうた」「FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)」に決定。新時代は夢しか見えない。

 ◆芹香 斗亜(せりか・とあ)1月20日生まれ。兵庫・神戸市出身。2007年3月「シークレット・ハンター」で初舞台。第93期生。星組から12年4月に花組へ、17年10月に宙組に組替え。今年6月12日付で宙組トップスターに就任。身長173センチ。愛称「キキ」はサンリオのキャラクター「リトルツインスターズ」のキキ&ララが由来。

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