東農大レジェンドOB・服部誠さん、後継候補の前田和摩へ「カッ飛ぶ走りはいいね!」

スポーツ報知
東農大のレジェンド服部誠さんは前田に熱いエールを送った(カメラ・竹内 達朗)

 古豪・東農大に復活気配が漂う。全日本大学駅伝(11月)の関東選考会(6月)を5位通過し、14年ぶりの出場が決定。同選考会1万メートルで、U20(20歳未満)日本歴代2位の28分3秒51をマークしたスーパールーキー前田和摩は、第50回箱根駅伝2区で当時史上最多12人抜きを演じた東農大レジェンド服部誠さん(70)をほうふつとさせる。前田、高槻芳照(4年)、並木寧音(ねお、4年)の3本柱を軸に箱根予選会(10月)を突破し、第100回記念大会(来年1月)で10年ぶり70回目の出場を狙う。

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 服部さんは、半世紀前の思い出を語りながら、後輩の前田への期待を熱く語る。「前田のカッ飛ぶ走りはいいね! 昔、私も箱根駅伝でカッ飛んで走りました」

 服部さんは4年連続で2区を激走。特に3年時の第50回大会では、母校唯一の往路優勝に貢献した。実は2区は“庭”だった。生家は権太坂から約2キロの横浜市南区で服部牧場を営んでいた。宅地化が進み、高校2年だった69年に牧場は同県の愛川町に移転。「家は引っ越さなかったので、そこから大学に通っていた。よく権太坂の周辺を走った」と懐かしそうに語る。

 神奈川・相原高時代、全国高校総体5000メートルで優勝し、全国高校駅伝では1区区間賞で全国制覇に導いた。「中大、日大、ほぼすべての大学から誘われた。でも、牧場を継ぐと決めていたから酪農を勉強するために」。当時、東農大は6年も本戦出場から遠ざかっていたが、服部さんの入学と同時に上昇気流に乗った。

 昨年まで9年連続で、予選会敗退の東農大に入学した前田も同じ状況だ。「前田君がチームを活気づけていると思う。箱根だけではなく、僕が行けなかった五輪でも活躍してほしい」。服部さんはレジェンドらしい深いエールを送った。

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