【襷の記憶】山梨学院大・オツオリ、1989年大会で留学生ランナーの礎築いた

スポーツ報知
90年の箱根駅伝で2年連続区間賞の山梨学院大・オツオリ

 1989年大会で、山梨学院大にケニア人留学生ランナーが登場した。2区を走ったジョセフ・オツオリは7人抜きの区間賞で、3度目の出場で初めて戸塚中継所を首位でリレー。8区のケネディ・イセナは区間最下位とふるわなかったが、総合7位でシードを獲得した。チームは留学生と共に大きく成長。92年大会で左ひざに故障を抱えていた2区のオツオリは順大・本川一美に屈したが、3区のイセナで首位に立ち、復路は2人が区間賞を獲得し、初の総合優勝に輝いた。

 アフリカからの留学生はこれまで36選手が出走。3区間で新記録を樹立したイェゴン・ヴィンセント(東京国際大)ら強力なライバルもいたが、4年連続区間賞を獲得した選手はいない。留学生ランナーの礎を築いたオツオリは選手引退後、一時帰国していた2006年にケニアで交通事故に遭い、37歳で死去。16年には同選手をしのぶモニュメントが、山梨学院大の陸上競技場内に建立された。

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