人気ダンス&ボーカルグループのTHE RAMPAGEの新曲「Summer Riot~熱帯夜~/Everest」が8月2日に発売される。両A面シングルで、ボーカルの吉野北人(26)は「テイストが違う2曲なので、ランペのいろんな面を楽しめる」と笑みを浮かべた。現在、アリーナツアー中だが「来年にはドームツアーをやりたい」とも。昨年、ボーカル3人で出演した「THE FIRST TAKE」の話や俳優業、宮崎・小林市のPR大使についても聞いた。
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記念すべき20枚目のシングルは両A面。「Summer Riot」は世界的な和太鼓グループ・DRUM TAOとのコラボが実現した作品で、「Everest」は、ランペらしいヒップホップが前面に出た楽曲に仕上がっている。
「『Riot』はランペらしさを生み出してくれるラテン調の楽曲で、DRUM TAOさんと一緒にやることで『自分たちの知名度も世界的になっていきたい』という思いもありました。『エベレスト』は僕らがヒップホップテイストっていうグループ像もあって、『またゴリゴリのヒップホップ、“100degrees”みたいな強い楽曲が欲しいよね』っていうところで、今回の曲に至りました」
―初めて聴いた時の印象はどうだった。
「『エベレスト』はメッセージ性があって曲力が強い楽曲だなと。もう一曲はラテン調なんですが、もうちょっとノリノリで派手な曲がくると思いきや、ちょっとローなテンポでしっとりした妖艶(ようえん)さも感じました。MV(ミュージック・ビデオ)は、どんな感じになるか分からない部分もありましたが、実際に歌ってみると自分たちの色にすごく染まった気がしました」
―MVでの見どころはどこ。
「いろいろありますが、『エベレスト』の方はモノクロベースになっていて、照明がすごく映えています。ピンスポットでパって点(つ)くとその人が映えて、消すと真っ暗になる。またピンスポが当たると(ボーカル)3人いるみたいな。『えっ、マジか』ってなると思いますよ。陰影を楽しめる映像になっています」
今、5月からスタートしたツアーの真っ最中だ。既にドームツアーを意識するグループだと思うが…。
「やりたいですし、そういう立ち位置というか、三代目(JSB)さん、ジェネレーションズさんに続いて、次はランペイジがドームツアーをできるアーティストにならなきゃいけないっていうのは感じています。アリーナを回らせてもらっていますが、MCでも『ドームツアーを目指していきたい』とファンの方に向けていっています」
―口にすることで意識を高めているのか。
「そうではなくて、僕たちだけじゃ叶(かな)えられないというか、応援してくれるファンの皆さんと一緒に叶えていくものだと思うんですよ。自分たちだけの熱量じゃ限界があるし、周辺を巻き込みつつ『ファンの皆さんと一緒に、もっと大きいステージに行きたいな』ということです。僕らも絶対にいけるポテンシャルはあると思うし、タイミングの問題もあるでしょうが、来年やれたら最高ですね」
昨年、THE FIRST TAKEで「MY PRAYER」などを披露し、これまでとは違った一面を見せた。
「ファーストテイクって緊張しますね。1回きりなんで…。オリジナル音源でもラス前のサビはハモってるんですけど、このバージョンではコーラスやハモリを自分たちで入れてるので、また全然別物になっていると思います。僕らの映像がYouTubeに上がった時の反応がすごくよくて『俺たち、もっと胸張っていいんだな』って思いました(笑い)。僕らって、どっちかというとファンの中でしか歌ってこなくて、特に『―PRAYER』のようなバラードはファンの方しか聴けない作品だったと思います。それをいろんな方に聴いてもらって、ちゃんと評価されたのは励みにもなりました」
現在、俳優としても活躍しているが、役者業はどういう位置づけなのか。
「小さい頃からテレビっ子でした。歌もお芝居も好きで、ドラマのセリフとかよくマネしてましたよ(笑い)。昔から演技にも興味はありましたが、やっぱり一番はアーティスト活動ですね。チームの幅を広げるところでの役者業でもあります。ただ、一発当たれば知名度もすごく上がるじゃないですか。ワンチャン、ネットフリックスだと世界的な規模なんで、それができたら個人的にもチームとしてもいいんですけどね。作品も絶対に(自分に)返ってくるモノをやりたいのでしっかり選びます」
―今後、ソロ歌手を考えることはあるのか。
「もしやるとしたら、やりたいことはありますけど…。ランペイジとはちょっと違うテイストというか、自分の中でイメージしているソロ像もあるんで、いつかやらせていただけるんだったら、全部自分でアイデアも考えてやりたいとは思ってます。いつか作詞もやりたいです。ただ、自分としては全部自分で作詞したいとは思ってなくて、いいモノをファンに届けるっていうところでいえば、自分の思いやコンセプトを伝えたいなら、自分で歌詞を書く時も、そうじゃない場合もあると思っています」
目標を定めたら感情を押し殺しながら真っすぐに進んでいく。本性むき出しになった時のシン・ホクトが見ものだ。(国分 敦)
◆地元の宮崎・小林市PR大使に就任
今年、出身の宮崎・小林市のPR大使に就任した。自身の出演ビデオは、公開開始1か月で再生回数1800万回を超えている。
「市の方から要請があって、お引き受けしました。『小林のためなら何でもやります』っていう気持ちです(笑い)。小林市は宮崎市から車で1時間ぐらいにあるんですが、いい街なんですよ。星がきれいだし、ご飯も水もおいしい。最高ですよ。まだ知名度は低いんですけど、それでも『星がきれいな街』みたいな印象はついてきた気がします。いろんな所で結構アピールしているんで。PR映像は地元の星空を紹介したり、宮崎牛を試食したりとかあって、3日間で15本ほど撮りました。小林市のためだからできたようなもんで、地元じゃなかったらちょっと厳しかったです(笑い)」
◆吉野 北人(よしの・ほくと)1997年3月6日、宮崎県出身。26歳。2014年に「ボーカル・バトル4」に挑戦し、THE RAMPAGEのボーカル候補生に選ばれる。武者修行を経て正式メンバーとなり、17年1月に「Lightning」でメジャーデビュー。18年にドラマ「PRINCE OF LEGEND」(日テレ系)で俳優デビュー。その後も数多くのドラマや映画に出演。特技はバスケットボール。身長170センチ、血液型A。