【宝塚ＯＧ訪問】元星組男役スター・天寿光希「新しいジャンルへの挑戦」ＯＧ公演９月２２日開幕

　昨年７月に退団した元星組男役スター・天寿光希（てんじゅ・みつき）が、宝塚ＯＧ公演「ＡＬＬ　ＴＨＡＴ　ＺＺＪＡ　ＡＬＬ　ＴＨＡＴ　ＺＺＫＡ」（９月２２～２４日＝日本青年館ホール、同２９日～１０月１日＝梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ）に出演する。

　ジャズ・バイオリニストの寺井尚子とコラボしたＺＺＪＡ（ズージャ＝ジャズの業界用語）のコンサート。「現役時代、ジャズの場面はあまり記憶がなくて。新しいジャンルへの挑戦ですね」。退団後、改めて歌を学んできた成果を発揮する。

　共演は真琴つばさ、姿月あさと、湖月わたるら、少女時代に憧れた元トップスターがずらり。２００５年に首席で入団した当時の星組トップが湖月で「わたるさんの背中をもう一度見つめながら近くで学びたい。恩返しプラス、“ファン心”全開のステージになるのでは」と心を躍らせている。

　１７年半、男役を追求してきた。それだけに「スカートをはくのも抵抗がありました」と私服の変更にも一苦労。先輩の前星組トップ・紅ゆずるから「とりあえずイヤリングをつけてみたら？」とアドバイスされ、試行錯誤を重ねてきたという。一方、在団中は時間がなくてできなかった山登りも楽しむ。「富士山登頂が今年の目標ですが、夏は舞台を頑張ります！」とステージでのクライマックスに挑む。

　８月１８～２７日の「Ｎｅｏ　Ｄｏｌｌ」（東京・シアターサンモール）で舞台復帰する。日ごと役替わりの２役で「お芝居で女性役は初めてなので楽しみ」と笑顔。「見た目は変わりましたし、『宝塚歌劇』という大好きな肩書は取れましたが、『天寿光希』を極める道はまだ続きます。今、そのときにしか出せない姿を、皆さんの人生の一部に取り入れていただければそれだけで幸せです」（筒井　政也）