◆第105回全国高校野球選手権記念広島大会▽2回戦 広陵9―0大竹=7回コールド=(14日・三好きんさいスタジアム)
“広陵のボンズ”こと真鍋慧一塁手(3年)が夏初戦で3打数2安打1打点をマークした。高校通算61本塁打の3番は4回先頭でチーム初ヒットとなる右前打。二盗を決め、この回の2点を呼んだ。5回には左翼線へ落ちる適時二塁打。「1本ヒットが出て少し気が楽になった。しっかり振れて、いい形で勝てた」。7回コールド勝ちに貢献した。
春季県大会で打率1割台と不本意な打撃。最後の夏に向けてフォームを改良した。「無駄な動きを減らし、目線のブレをなくす」という狙いで、構えの時にバットを寝かせ、左股関節に深く重心を置くことを意識するようになった。
ベスト4だったセンバツ後に「より早く、高いレベルでやりたい」と卒業後の進路をプロに一本に絞った。ネット裏では、地元・広島など4球団5人のスカウトが視察。ロッテの黒木スカウトは「将来は球界を代表する長距離砲になる」と最高級の評価。中日は2人体制でチェックし、野本スカウトは「プロでクリーンナップを打たないといけないぐらいの選手」と期待した。
昨年と今年のセンバツで計6試合を戦って21打数10安打、打率4割8分6厘。聖地での一発が待望されるが、真鍋は「一戦必勝で戦って日本一」という目標に集中。県3回戦で敗れた昨夏の悔しさを胸に戦う。(直川 響)