【兵庫】明石商エース横山楓眞が５回無失点！進学予定も５球団のスカウト高評価

◆第１０５回全国高校野球選手権兵庫大会２回戦　明石商８×―１西宮南（７回コールド、１２日・明石トーカロ）

　兵庫で、明石商の最速１４２キロのエース・横山楓眞（３年）が５回４安打無失点、毎回の６奪三振、四死球０と好投した。１１日に自己最多の６勝目を挙げたＯＢの巨人・山崎伊織投手（２４）に続けと、その翌日に後輩右腕も活躍。チームは７回コールドで大勝発進した。

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　横山が緩急自在に相手打線を翻弄（ほんろう）した。この日最速１４０キロのストレートと変化球を駆使。２回２死一、三塁は三ゴロ、３回２死二塁は空振り三振でピンチを切り抜け、他の３イニングは打者３人で終わらせた。大勝にも開口一番、「球威も質も全然良くなかった。今日の投球なら強豪に勝てない」と辛口な自己評価が飛び出したが、「四球ゼロは良かったです」と高校生らしい笑顔も見せた。

　狭間義徳監督（５９）は横山について「今日は全然…。もっといい」とし、「肩が張るとかがなく、連投が利く投手」と今夏のキーマンとして期待する。進学予定だが、ネット裏ではプロ５球団が視察。ＤｅＮＡ・吉見スカウトは「本格派。スライダーも膨らまず、真っすぐの軌道から変化する。体ができてくればもっと良くなる」と評価した。

　横山は昨冬、母校を激励にきた巨人・山崎伊に励まされ発奮。「自分も将来はプロでやりたい。動画とかを見て参考にしています」と先輩の投球フォームも参考に、上のレベルを目指す。「この夏で球速を１４０キロ台後半にしたい。甲子園に出て、アピールする」と貪欲。明石商ＯＢで甲子園出場は果たせなかった父・眞也さんに、聖地で雄姿を見せる目標もある。

　野球部は５月、当時の野球部長が窃盗で逮捕されるショッキングな出来事があったが、ナインは乗り越えて白星発進。狭間監督は「激励も（非難も）両方ある。ここからが明石商の見せどころ」と前を向く。横山がけん引する明石商ナインが、４年ぶり３度目の夏切符へ突き進む。（田村　龍一）