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【仙ペン】「セカパカ」の向こうに

スポーツ報知

 世が世なら海の向こうのシアトルでオールスターの舞台に立っていたかもしれない。DeNAのバウアーです。過去の栄光を振り返ることなく、甲子園で力投する姿にグッときた。

 リードを守り切れずに8回途中で降板。サヨナラ負けをベンチから見届ける羽目になった。だけど、偉いな。中4日とか5日で先発し続ける投手って、この国じゃもう見ることができないかもしれないよ。

 しかも投球数は、ほぼ100球以上。それに比べて1週間に1度の登板で「クオリティースタート」とか胸を張られてもね。何だかぬるいと感じてしまう。

 「来日したのはメジャー復帰へのリハビリみたいなもの」なんて言ってたのは誰だ。こんなに一生懸命じゃないか。向こうで何があったか知らないけど、日本に来てくれてありがとう。

 そんなわけで、助っ人の奮闘を意気に感じてくれないのか。完封負けのジャイアンツ。孤立無援のグリフィンです。好投した時に限って援護が少ない。何か恨みでもあるに違いない。

 バウアーみたいにほえたりはしないけど、この人だって「荒ぶる魂」の持ち主だ。負傷を押して続投を志願したこともある。こんな仕打ちが続いたら、いつかキレるぞ…というか、マイコラスだったら「オカモトォ」と胸ぐらをつかんで激高しているはずだ。

 ホント、我らが4番はどうしちゃったんだ。交流戦と6月のダブルMVP。なのに7月に入るとフェードアウト状態に陥った。最近は三振ばかり目に付く。本日も決定的な2度の得点機を惨めに逃した。忘れた頃のヒットも、最後は二塁憤死と締まらない。

 おかしい。あの天下無双ぶりはどこへ消えた。思い当たる節がある。交流戦のMVPが決まった時のコメントだ。「取れると思ってなかったので、うれしいです。僕(公式キャラクターの)セカパカクッションがすごく欲しかったので、それが(もらえるのが)一番うれしい」―。

 そうか。今季最大のモチベーションは、優勝でもタイトル奪還でもなく「セカパカくん」だったのか。夢が現実になった今、燃え尽き症候群になるのも無理はない…ワケないだろ。安心してください。また、打ちまくってくれますよ。

巨人

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