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大谷翔平、ア・リーグ新63発へ移籍するなら同一リーグに…担当記者コラム

スポーツ報知
アスレチックスからカージナルスへ移籍したマグワイア(ロイター)

 今オフにフリーエージェント(FA)になるエンゼルスの大谷翔平。その移籍先は日本以上に米野球メディア最大の関心事であることは間違いなく、ある情報サイトが22球団103人の現役大リーガーに来季の移籍先のアンケートを実施するなど、早くも周辺はにぎやかだ。

 エンゼルスのミナシアンGMは現地6月21日に「我々は彼に長くいてほしいと思っている」と改めて残留ありきの姿勢を示している。チーム状況も、同じ7月4日時点で比べると、借金7で首位と15・5ゲーム差だった昨年と違い、今季は貯金2で首位とは7差。9年ぶりのプレーオフの可能性を残している。

 こんな状況で余計なことかもしれないが、再びペナントレースから脱落した場合でも、本当にほぼ無償で移籍するFAを待つのだろうか? それとも有望な若手とトレードを画策するのだろうか、と興味深い。

 もし、シーズン中のトレードとなった場合、ナ・リーグのチームだけは行かないでほしいと言いたい。なぜなら、個人記録はもちろん合算となるが、リーグのランキングは別になるからだ。

 先例として知られるのが、1997年のマーク・マグワイアだ。当時はア・リーグのアスレチックスに所属。リーグ首位と2本差の34本塁打を放ち、2年連続本塁打王の可能性が高かったが「プレーオフに出るチャンスがあるチームに行きたい」としてシーズン途中で新天地に選んだのは、恩師でもあるラルーサ監督率いるナ・リーグのカージナルスだった。

 移籍が決まった時は「楽な選択ではなかった。でも人生の分岐点でいい選択ができた」と話したマグワイア。プレーオフには進出できなかったものの、移籍後51試合で24発を放ち計58本塁打は同年のメジャートップだった。当時のナ・リーグなら新記録の数字も、リーグ別の本塁打王にはなれないという珍現象が起きた。

 昨年ジャッジがマークしたリーグ新記録62本超えのチャンスもある大谷。シーズン中に移籍するならぜひ同一リーグに行ってほしいと思うのは、私一人ではないだろう。(ベースボールアナリスト・蛭間 豊章)

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