皇学館大 伊勢から箱根予選会挑戦 寺田夏生新監督、就任初日に訴え「強くなるためのステップ」

スポーツ報知
皇学館大ランナーに熱視線を送る寺田監督

 国学院大、JR東日本で活躍した寺田夏生新監督(31)率いる皇学館大(三重・伊勢市)が、全国の大学に参加資格が広がった第100回箱根駅伝(来年1月2、3日)の予選会(10月14日、東京・立川市)に出場することが4日、分かった。寺田監督は就任初日の1日にミーティングを行い、箱根予選会参加の意義を説明。将来的にチーム最大の目標の全日本大学駅伝で活躍するためにタフな戦いに挑むことが決まった。

 就任から4日。寺田新監督は、皇学館大駅伝競走部の選手、マネジャーの心をつかみつつある。「みんなが強くなりたい、という意欲にあふれています。その力になりたい」と力を込める寺田監督に対し、堤菜陽(なお)主務(2年)は「真剣に私たちに向き合ってくれる」と信頼を寄せた。

 寺田監督のチーム強化策の第一歩が箱根駅伝予選会の挑戦だ。就任初日の1日、ミーティングで「レベルが高く、タフな箱根予選会に出ることでチームは強くなれる」と訴えた。日比勝俊前監督(57)が予選会の出場を表明していたが、3月末で退任。挑戦は一度、白紙に戻った。毛利昂太主将(3年)は「寺田監督の言葉で箱根予選会に挑戦することが明確になりました」と話した。

 三重・伊勢市の皇学館大はキャンパス近くの伊勢神宮にゴールする全日本大学駅伝を最大の目標としている。08年に駅伝競走部が創部され、初出場の17年から6年連続で参戦していたが、今年の東海地区選考会(6月24日)で名古屋大に惜敗して2位。出場を逃した。来年以降、伊勢路に復活し、チーム最高成績(17位)を超えるため、寺田監督は「箱根予選会は強くなるためのステップ」と力説する。

 学生3大駅伝開幕戦の出雲駅伝(10月9日)には昨年12月の東海学生駅伝優勝の実績で出場権を持つ。6区間45・1キロの出雲から中4日でハーフマラソンの10人の合計タイムで争う箱根予選会というハードスケジュールになる。寺田監督は「出雲を走る6人の調整をどうするか、これからしっかり考えます」と話す。

 国学院大1年時の11年箱根駅伝10区。ゴール直前の交差点でコースを間違えながらも母校初のシード権を獲得し、その地が「寺田交差点」と呼ばれるようになった伝説を持つ寺田監督は皇学館大で新たな伝説を作り始めようとしている。(竹内 達朗)

 ◆関東勢以外の箱根駅伝挑戦 第100回記念大会の予選会には全国の大学が参加可能で、例年より3増の上位13校が本戦出場権を獲得する。昨年の全日本で関東勢以外では3番手の18位だった立命大、同5番手で20位の愛知工大などが参加予定。昨年の日本学生対校選手権1万メートルで日本人トップの4位に入った亀田仁一路(じんいちろう、4年)を擁する関大は「出雲と全日本で関東勢以外トップ、丹後(関西学生対校)駅伝で優勝」の目標達成のため出場を見送った。

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