今回で10回目を迎えた子どもから大人まで楽しめるスポーツ&カルチャー体験フェスティバル「スポカルSP2023 at つどーむ」が18日、札幌市スポーツ交流施設「つどーむ」で約2万人が来場し、行われた。
競輪、オートレースを統括する公益財団法人JKAは、社会的課題を解決するための「補助事業」として補助金を支援しており、今年も「競輪」、「オートレース」のブースを開設した。ゲストとして2018年平昌冬季五輪のフリースタイルスキー男子モーグル銅メダリストの原大智(26)=宮城・117期=、ガールズケイリンのトップレーサーで第1回ガールズグランプリのチャンピオン・小林莉子(30)=東京・102期=が登場し、トークショーとブースで来場者と触れ合った。
原はトークショーでモーグルから競輪に転向した時の気持ちについて「モーグルがずっと続けられるものではないし、競輪は一生の職業として選びました」と語った。デビュー以来、獲得賞金が1億円を超えた小林も熱心にガールズケイリンをPRした。2人は「ワットバイク」(自転車型のトレーニング機器で最大回転数などを計測)を体験した子どもたちに大きな声で「頑張れ、頑張れ」とゲキを飛ばしたり、気軽に質問に答えるなど笑顔で接した。
オートレースからは森且行(49)が、昨年に続き来場。森は21年1月のレース中に落車し、骨盤骨折などの大けがを負ったが、不屈の闘志で4月に復帰。「本当に6周回走れるのか不安だったけど、体が覚えていた。こういうイベントはいいことだし、この中から将来オートレーサーになってくれたらうれしい」と話した。ブースではオートレースのVR体験をした子どもに笑顔で話しかけるなど精力的に動いた。
平均年収1200万!自転車未経験者&他競技からの転向選手も多数
競輪で昨年、賞金王に輝いたのは、16年リオデジャネイロ、21年東京五輪代表の脇本雄太。その額はなんと3億584万2300円。公営競技史上初の3億円プレーヤーになった。
競輪界には自転車経験がなく、他のスポーツから転向し成功している選手が多数いる。
2000年のプロ野球ドラフト会議で、ヤクルトから3位で指名された松谷秀幸(40)=神奈川・96期=はケガで1軍登板はなし。06年に引退し翌年、転向した。松谷は「競輪は野球よりきつい。野球はオフがあるけど競輪はない。それでも自分の努力次第でお金も稼げるし、プロのアスリートとして魅力があります」と熱く語った。
プロスポーツではサッカー出身の選手もいる。北井佑季(33)=神奈川・119期=はJリーグで9年間プレー後、転向し活躍中だ。
スピードスケートからは02年ソルトレークシティー冬季五輪代表で500メートル8位の武田豊樹(49)=茨城・88期=が有名。数々のG1タイトルを獲得し、獲得賞金は16億円を超えた。1998年長野冬季五輪のショートトラック500メートルの金メダリスト・西谷岳文(44)=京都・93期=も頑張っている。陸上からは、400メートル障害で04年アテネ五輪に出場した吉沢賢(44)=千葉・94期=、ハンマー投げの元日本王者・野口裕史(40)=千葉・111期=。野口は「長く現役を続けられるし、自分次第で稼げるのも競輪の魅力です」と話した。
ガールズではスピードスケートで2度の五輪出場経験をもつ渡辺ゆかり(42)=山梨・102期=、05年世界陸上出場の佐藤友香(41)=青森・110期=、ボート軽量級で世界選手権出場の経験がある林真奈美(37)=福岡・110期=らが在籍している。
このほかにも他競技から転向し活躍している選手は多くいる。現在、127期生(男子)、128期生(女子)の受験を受け付け中だ。
詳しくは競輪選手養成所ホームページへ。
また、オートレーサーへの道はオートレース選手養成所ホームページから。