◆第105回全国高校野球選手権北北海道大会旭川地区予選 ▽Aブロック1回戦 旭川西0―6旭川実(28日・旭川スタルヒン)
北北海道の旭川地区は、13年ぶりの甲子園出場を目指す旭川実が6―0で旭川西を下し、代表決定戦進出を決めた。ロッテ田中楓基の弟・稜真(2年)がノーヒットノーランを逃すも、被安打1で公式戦初完封を果たした。
旭川実の田中があと1死で快挙を逃した。ノーヒットノーラン達成まであと1人となった9回2死。左打者の外角を狙った直球が甘く入り、初球を右前に運ばれた。それでも、次打者を1球で二ゴロに仕留めて公式戦初完封。ポーカーフェイスを貫いてきた右腕は最後の最後にガッツポーズで喜びを爆発させた。
昨年までは最速145キロの直球に頼る力任せの投球だったが、得点圏に走者を背負うまでは制球を重視し、カーブなどの変化球をカウント球で使ってペース配分を調整。この日は要所でギアを入れながら、涼しい顔で105球を投げきった。
2年生ながら名門のエースナンバーを背負う夏。「来年のことは全く考えていない。2年生ですけど、今年絶対に甲子園に行かないといけない」。まずは入学後、3季通じて初の旭川地区予選突破を目指し、7月1日の代表決定戦に挑む。(島山 知房)
〇…留萌は旭川高専に9-4。バス11台で駆けつけた全校応援を受け、部員13人で3年連続の代表決定戦進出を決めた。1点差まで迫られたが、7回に滝本哲史主将(3年)の適時打などで一挙5得点。最後は2番手の塚本凪央(1年)がリードを守り切った。昨秋は連合だったが、道高野連主催の練習体験会などを何度も開催して1年生5人が入部。単独出場で勝利も手にし、滝本は「下級生が頑張ってくれて、粘ることができた」と振り返った。