箱根駅伝の出場校が3枠増! ボーダーライン校にチャンス…来年1月開催の100回記念大会 

スポーツ報知
1月2日、大手町から一斉にスタートする各大学の選手

 箱根駅伝を主催する関東学生陸上競技連盟は28日、第100回大会(来年1月2、3日)の出場校が例年より3増の23校となることを発表した。今年の第99回大会で優勝した駒大をはじめ10位以内のシード校に加え、予選会(10月14日、東京・立川市)を通過した13校が出場する。予選会枠の3増によって、10年ぶりの出場を目指す東農大などの古豪、初出場を狙う麗沢大など新興校にチャンスが広がるが、激戦であることに変わりはない。今回の予選会には全国の大学が参加可能で、関東勢以外の挑戦も注目される。

 秋の予選会から新春の箱根路を目指す大学に朗報が届いた。一斉スタートのハーフマラソンに各校12人以内が出走して上位10人の合計タイムで争う予選会。例年より3校多い上位13校が記念すべき第100回箱根駅伝の出場権を獲得することが正式決定した。

 レベルアップが著しい近年の予選会において“狭き門”であることに変わりはない。前回本戦11位の東京国際大、12位の明大、13位の帝京大などシード権(10位以内)を逃したチームに加え、前回予選会11位の神奈川大、12位の中央学院大など常連校がひしめき合う。

 3枠増によって期待されるのが、古豪復活だ。箱根駅伝出場89回で優勝12回を誇る日大は、前回の予選会は13位で敗退。昨年の全国高校駅伝で岡山・倉敷を優勝に導いた名将、新雅弘(しん・まさひろ)新監督(62)が就任し、4年ぶりの切符獲得を狙う。

 注目は東農大だ。1万メートル上位8人の合計タイムで争った全日本大学駅伝関東選考会(6月17日)ではU20日本歴代2位の28分3秒51で快走したスーパールーキー前田和摩を中心に5位通過し、14年ぶりに伊勢路進出を決めた。箱根駅伝でも10年ぶり70回目の出場へチームは勢いに乗り、小指徹監督(58)は「13枠に頼らず10位以内の突破を目指します」と自信をのぞかせる。

 箱根駅伝史上45校目の初出場を目指す麗沢大には好機だが、山川達也監督(38)は冷静に受け止める。18、19年は連続で次点に泣いた苦い経験を持つだけに「枠が増えたと安心することは絶対にできない」と表情を緩めることなく語った。今回、参加可能となった関東勢以外も一発勝負に懸ける。

 予選会で敗退した大学の選手で編成される連合チームは編成されず、全チームが単独校。85、90、95回大会に続き、史上最多タイの23チーム(85回は関東学連選抜、95回は関東学生連合含む)が記念すべき第100回箱根駅伝に挑む。例年であれば「20分の10」のシード枠が「23分の10」となる。本戦も激戦必至だ。(竹内 達朗)

 ◆「101回大会は通常通り」

  〇…関東学生陸上競技連盟が28日に発表した「出場枠数増枠について」の文書には「増枠は100回記念大会に限るものであり、101回大会は通常通りの出場枠数(21)で行います」と記されている。関係者によると、予選会の参加資格など開催方法については今後、検討を重ねていくという。

 ◆関大不参加

 箱根駅伝に関東以外の大学で唯一、3度の出場を誇る関大が28日、全国の大学が参加可能となった第100回箱根予選会の不参加を表明した。先週からチーム内で話し合い、結論を出したという。吉田有輝コーチは「出雲駅伝、全日本大学駅伝で地方勢トップと(関西一を争う)丹後駅伝で優勝を目指したい、という声が強かった」と説明した。関大は、昨年の日本インカレ1万メートルで日本人トップ4位のエース・亀田仁一路(じんいちろう、4年)を擁し、92年ぶり4度目の箱根出場なるかが注目されていた。

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