■読売テレビ制作 女優の深川麻衣(32)と石井杏奈(24)が、読売テレビ制作の日本テレビ系「彼女たちの犯罪」(7月20日スタート、木曜・後11時59分)で、どんでん返し連発の連続ドラマに挑む。悩みを抱える女性3人の欲望が渦巻くジェットコースターミステリー。主演を務める深川は「サスペンスというくくりですが、女性も男性も共感できる人間ドラマです」。石井は「翻弄(ほんろう)される面白みを楽しんで」とアピールする。登場人物たちが追い求める“幸せとは”についても聞いた。(筒井 政也)
◆どんでん返し連発の連続ドラマに挑む!
横関大氏の同名小説を原作にした群像劇。キャリアウーマン・繭美(深川)、刑事の理子(石井)、専業主婦・由香里(前田敦子)のアラサー3人の人生が複雑に絡み合い、物語は思わぬ展開に進む。視聴者が「考察」で盛り上がりそうなストーリーだ。
深川「ミステリー、大好きですね。この作品も最初に散りばめられたものが、どんどんつながっていく。何が正義で悪なのか、グレーなところもあり、それぞれ抱えているものが明るみになる感じが魅力的」
石井「私も自分で読む小説は絶対、どんでん返し系。この本も“どストライク”。『この伏線も回収されたか』って鳥肌が立って、すがすがしいほど気持ちいいです」
繭美は仕事が大好きなOLだが、周りの友人がどんどん結婚し「私の幸せって…」と悩み始める独身の32歳。深川が等身大の役どころで主演する。
深川「繭美はバリバリ働いて、ベテランの域で後輩に教える立場。私の今の仕事とは違いますが、弱さを見せず、強くありたいという辺りは似ているかな」
一方、理子は正義感が人一倍で志望して刑事になったものの「普通の幸せって…」と自問自答する29歳。実年齢より上の役だが、そこは意識せず役を生きる。
石井「いろんな顔の持ち主なので多面性を出していきたい。繭美さんらとセッションしていく中で生まれるものがすごく楽しみです」
登場人物はともに人生の岐路に立つ中で「幸せ」を追い求めていく。2人にとって「幸せ」とは?
深川「心身ともにリラックスして満たされるような状態なのかなって思いますね。ほぐれている感覚」
石井「幸せって結果論だと思います。きっと、やりたいことがやれている今は未来から見て幸せなはず」
幸福になれるプライベートなマイブームも聞いた。
深川「陶芸です。無心になれます。釉薬(ゆうやく=うわぐすり)をかけて焼き上がるまで、どんな色が出るか分からないのが面白い。失敗しちゃう時もありますが、いい感じに色が出ると幸せですね(笑い)」
石井「バラエティー番組が大好き。千鳥さんの番組を見ていたら、めちゃくちゃ面白くてCMになって、我に返って恥ずかしかった(苦笑)。でもその瞬間が幸せだな~」
年齢差はあるがデビューは同時期。ともに10年以上、途切れず、仕事を求められていることも幸せの一つだろう。コロナ禍が明けてエンタメ界も再活性化。いろんな色を発するドラマで、視聴者をくぎづけにする。
深川「オファーしていただけることは純粋にありがたい。期待に応えられるように頑張らないと…という悩みすら幸せ。『この人が出ている作品なら、見てみよう』と思ってもらえるような人になりたいですね」
石井「お芝居ができる幸せは常に持っていたいと、気合にもつながります。コロナで狭くなっていたエンタメ業界で、みなさん羽ばたく準備は万端。自分もその波に乗りたいな」
◆深川 麻衣(ふかがわ・まい)1991年3月29日生まれ。32歳。静岡県出身。2010年にモデルデビューし、11年に「乃木坂46」の1期生オーディションに合格。16年に同グループを卒業し、女優活動を本格化。17年「スキップ」で舞台初主演。18年「パンとバスと2度目のハツコイ」で映画初主演。今秋、主演映画「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」が公開。身長162センチ。血液型O。
◆石井 杏奈(いしい・あんな)1998年7月11日生まれ。24歳。東京都出身。小学5年の時にスカウトされてEXPGに入所し、2010モデルデビュー。11年にオーディションに合格し「E―girls」のメンバーに(20年解散)。12年の日テレ系ドラマ「私立バカレア高校」で女優デビュー。15年の映画「ガールズ・ステップ」「ソロモンの偽証」で第58回ブルーリボン賞新人賞を受賞。身長163センチ。血液型O。
◆ドラマあらすじ 静岡・伊東市の海で身元不明の女性の遺体が発見される。その4か月前、アパレルブランド広報担当の繭美(深川)は仕事中の事故で病院に運ばれ、大学時代の先輩で外科医の神野智明と再会する。智明には妻がおり、結婚して8年の由香里(前田)は子宝に恵まれず、義母にプレッシャーをかけられている。そして再び現在。世田谷署の刑事課強行犯係の理子(石井)は署長室に呼ばれ、ある女性の失踪事件に捜査協力を求められるが…。
◆前田敦子2人との共演「心強い」
〇…前田敦子(31)は、裕福な医者の夫を持つが、義理の親と同居生活中で、自分は“かごの中の鳥”と感じ、外の世界を夢見る神野由香里役を演じる。「女性として開放される部分を繊細に演じたい。難しいですが、みんなで支え合えば、どうにかなる(笑い)」と深川、石井との共演を楽しんでいる。元AKB48の絶対エースは「やっぱりグループを経た人たちって“心の体力”がすごくあるイメージ。なかなかない共通点。会った瞬間に『この2人だったら大丈夫』という安心感がありました。心強い」と話している。