俳優の本木雅弘が16日、北海道・小樽市内で主演映画「海の沈黙」(2024年公開、若松節朗監督)の記者会見に脚本の倉本聰氏、共演の小泉今日子、中井貴一、菅野恵と出席した。
本作は、倉本氏が「海へ~See you~」(1988年公開、蔵原惟繕監督)以来、約36年ぶりに映画脚本を担当。本木が演じる主人公の天才画家と、小泉が演じるロウソク工房を営むヒロインの切ないラブストーリーを描く。
本木は、大病を患う役どころであることから、体重を7キロ減量。顔のしわを増やすなど特殊メイク姿で登場し「昨年に(本作主演の)お話をいただきましたが、倉本先生にお会いするのは今日が初めて。オーラを受け止めるのに精いっぱいです」と恐縮。倉本氏は「本木さんとは一度是非ご一緒したくて、何十年ぶりのラブレターが届いた気持ち。感無量です。これだけいい役者がそろってくれて、本当に気分のいい現場です」と頬を緩ませた。
本木と小泉は、フジテレビ系ドラマ「あなただけ見えない」(1992年)で共演経験はあるものの、映画は今回が初共演。ともに82年にアイドルとしてデビューした“同期”でもある。
本木は「同年代の小泉さんとの懐かしい再会です。芸能活動においても、私生活においても、小泉さんはいつも、私にとっては一歩先を行く人というイメージ。今回はラブストーリーの要素もあるということで、小泉さんは恋愛経験が私より豊富で奔放で、裏で事情をうかがいたいくらい。大人の恋ならではの迷いや美しさを表現できれば」と力を込めた。
小泉も「(本木と)最初出会った時は15歳だったのに。今回は大人の文学です。こうして俳優として力を合わせて作品が作れることがとてもうれしいです」と感慨深げに語った。