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星組・礼真琴、組子との若さみなぎる疾走感「お客様との距離が近く感じることができます」…「1789」リスタートへ

スポーツ報知

 宝塚歌劇星組「1789 ―バスティーユの恋人たち―」(潤色・演出、小池修一郎)はフランスのロックミュージカルがベースで、歌劇団では2015年に月組で日本初演して以来8年ぶりの再演。フランス革命に獅子奮迅する名もなき青年役にトップ・礼真琴が挑んだ。兵庫・宝塚大劇場では今月2日の開幕翌日から出演者の体調不良で上演が見送られ、15日まで中止期間延長。心身のスタミナが必要とされるタフな舞台の、初日の模様をグラフで届ける。(ペン&カメラ・筒井 政也)

三拍子スター 歌劇団の肝は歌。そう再認識する大作だ。世の無情を問う魂の叫びを、礼が腹の底から重みのある歌声で表現した。8年前の主演・龍真咲(りゅう・まさき)もバランスの取れたトップスターだったが、今ならやはり三拍子そろう礼が適任。初演を観劇して「いつか挑戦してみたい」と抱いた思いは自身の理想形を見出していたからこそだろう。

 1789年、バスティーユ襲撃の前年から、王政打倒を目指した市民側から描く。王政側に父親を射殺され、怒りに燃える若者ロナン(礼)は、民衆の中でも最下層。日本の時代劇なら一揆の下っ端で、主役にもならない存在だが、革命家たちとの出会い、王族に仕えるオランプ(舞空瞳)との立場違いの恋など、宝塚に似合うシチュエーションで盛り上げていく。

若さと疾走感 組子の層が相当厚く、初演というインパクトが強烈だった月組版と単純に比較はできないが、若さみなぎる星組の疾走感を感じた。

 初演のカーテンコールで礼は「大作ミュージカルに挑戦できることの幸せをかみしめて、一人一人が成長できたら」とスピーチ。今作で大劇場でも客席降りが復活。「よりお客様との距離が近く感じることができます。皆様も私たちの『圧』を肌で感じていただき、一緒に盛り上がっていけたら」とアピールした。

6作連続試練 星組の大劇場公演は6作連続で日程変更や中止の憂き目に。今作の東京千秋楽終了後に約2か月の休養に入る礼も胸が痛んでいるはずだが、幕が上がる一日一日を全力で燃焼するのみだ。宝塚大劇場では7月2日まで。東京宝塚劇場で7月22日~8月27日に上演される。夏の暑さに負けず、リスタートを期待したい。

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