【仙ペン】 「失われた4年間」なのか

スポーツ報知

◆日本生命セ・パ交流戦 巨人3―10日本ハム(4日・東京ドーム)

 佐々木麟太郎が、また打った。これで高校通算本塁打は134本に。「公式記録でもない数字に意味はない」という原理主義者もいる。でも盛り上がるんだから別に意味なんてなくていいじゃない。

 それはともかく、彼が今秋ドラフトの目玉であることは確かだ。問題はジャイアンツである。どうするんでしょうね。今季の戦いを見ていると、やはり即戦力の投手に落ち着いてしまうのだろうか。

 昨年は浅野だった。これまで巨人が2年連続して高卒野手を1位で指名したのは1度だけ(2006年の坂本、07年の藤村)。それも「高校生ドラフト」が分離開催されていた頃の話だから、当然と言えば当然。

 もちろん個人的には麟太郎推し。「岩手県産、しかも佐々木姓の怪物」というだけでグッとくる。1番の浅野から門脇(もしくは中山)、秋広、岡本和、そして麟太郎と続く近未来のロマン打線。妄想しただけでワクワクする。

 残念?なことに今年は大学生投手に逸材がそろっているとのこと。よし、こうなったら佐々木さんにはスカウト陣が困り果てるほど打ってもらうしかない。目先の戦力より「チーム10年の計」―。すみません。本人や球団にも希望や思惑があるのに、後先考えずにはしゃいでしまいました。

 そんなわけでナイスゲームの後には落胆が待っている。今季の我が軍です。松井は責められない。野村との同級生対決には見入ってしまった。KKコンビの例もある。初対戦のオープン戦では桑田さんが三振を奪うも、同年の球宴では清原さんが本塁打を浴びせリベンジ。戦いは続く。ドンマイだ。

 結果的に見れば鍬原の4失点が痛すぎた。フワッと出てきてフワッと打たれた感じ。昨年の序盤、セットアッパーとして神がかっていた姿とは別人だ。あれは一瞬の覚醒だったのか。

 鍬原は17年のドラフト1位で翌年は高橋。そして堀田、平内と続く。この4投手のうち一人でも額面通りに働いていたら、阪神との差は今の半分くらいだったかもしれない。

 復調気配の高橋を信じたい。今度こそ頼むぞ。そうじゃないと「失われた4年間」とか、大げさなことを言いたくなってしまう。

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