“伝統の一戦”きっかけに女子野球の魅力伝えたい…記者コラム

スポーツ報知
ポーズをとるタイガースWomenの三浦伊織主将(右)と森脇瑠香記者

 ついに実現する。4月24日、阪神が2021年に創設した「阪神タイガースWomen」と、今年に入って本格始動した巨人の「読売ジャイアンツ女子チーム」による“伝統の一戦”開催が発表された。7月22日に甲子園、同29日に東京Dで行われる。

 阪神タイガースWomenの入団会見は今でも鮮明に覚えている。男子と同じタテジマのユニホームに袖を通す同年代の選手。その中には女子野球部に所属していた高校時代の憧れ、三浦伊織選手(元プロ・京都フローラ)の姿があった。緊張も相まって「プロを辞めてまで、阪神の女子チームに入団した理由を教えてください」と、ド直球な質問をぶつけた。だが、嫌な顔ひとつせず、しっかりと自分の言葉で答えてくれた。

 「私もすごく悩んで。プロ野球でやっていた以上、プロという立場をなくしたくないと。でも、阪神という誰もが知っているチームで女子野球をつくってくれた。別の角度で女子野球を発展させたい。そう思って、入らせていただきました」

 今ではプレーでも、主将としても、チームを支える大黒柱。「女子の伝統の一戦があれば、いいプレーを見せたい」。3年目を迎えるチームの実力を全国の人に見せてほしい。

 そして、もう一人。女子野球の発展に熱い思いを持った選手がいた。読売ジャイアンツ女子チームの島野愛友利選手だ。神戸弘陵では、決勝が甲子園で行われた第25回全国高校女子硬式野球選手権大会で優勝し、巨人に1期生として入団。プロ契約を結ぶという大きな夢を抱く。19歳とは思えない落ち着いた口調で思いを明かした。

 「伝統の一戦がきっかけで女子野球を見てくれる人もいると思う。男子のつくった伝統の一戦を汚さないように。女子野球の魅力も伝えたい」

 目を輝かせ、笑顔でプレーする姿からは想像できない、内に秘めた思い。スポーツ報知のYoutubeチャンネル「森脇瑠香のやってみるかチャンネル」では2人の密着インタビューを配信中です! 女子の伝統の一戦を見る前に、ぜひご覧ください!(プロ野球遊軍・森脇 瑠香)

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