【高校野球】仙台育英が東北大会出場決定、2年生・武藤陽世が3回完全

スポーツ報知
3回を投げ、無安打無失点の好投でアピールした仙台育英・武藤

◆春季東北地区高校野球岩手県大会 ▽準決勝 仙台育英9-2東陵((7回コールド)27日、石巻市民)

 各地で準決勝が行われ、宮城では仙台育英が東陵に9―2で7回コールド勝ちし、東北大会出場決定。2番手で登板した武藤陽世投手(2年)が3回を無安打無失点と好投してアピールした。

 グイグイと相手打線を力でねじ伏せた仙台育英・武藤が、1人も走者を許さない完璧な投球を演じた。6―2の5回からマウンドに上がると、打者9人を無安打5奪三振。7回コールド勝ちに貢献し「全体的に良かった。最近では一番いい出来でした」と振り返った。

 チームには昨夏甲子園優勝メンバーの高橋煌稀や湯田統真、仁田陽翔(いずれも3年)ら、実力も経験もある投手がそろう。しかしこの一戦は2年生右腕の佐々木広太郎が先発し、武藤が救援した。須江航監督は「高橋や湯田におんぶにだっこ、というわけにはいかない。(他の投手が)台頭してくれないと」と説明。その中で公式戦登板は4月の中部地区予選・泉館山戦以来2試合目の武藤が結果を残した。

 「3年生より球速も球威もまだない」と話した武藤だが、すぐに「角度がある、強い直球で押していきたい」ときっぱり。指揮官も「身長はないけどリリースポイント(球を離す位置)が高い」と話した。たとえ球速や球威で劣っても、他の投手にはない持ち味を出してアピールすることで投手陣の層は厚くなる。今はベンチ外も昨秋はベンチ入りしていた投手もおり、まだまだ競争はし烈だ。

 これで東北大会出場が決定。28日の決勝は仙台商と対戦する。武藤は「投げるかわからないけれどしっかり準備していきたい」。武藤をはじめ互いに競い合い、高め合う投手陣が、チームを春4連覇に導く。(有吉 広紀)

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