【高校野球】立命館慶祥14年ぶり4強、正津葵サイクル安打達成

スポーツ報知
4回2死二塁、適時三塁打を放つ立命館慶祥・正津(カメラ・島山 知房)

◆春季高校野球北海道大会 ▽準々決勝 立命館慶祥9―2白樺学園(27日・札幌円山)

 準々決勝3試合が行われた。立命館慶祥は9―2の8回コールドで白樺学園を下し、2季連続、春は14年ぶりとなる4強進出を果たした。“秀才”スラッガーの3番・正津葵捕手(3年)が大会史上初のサイクル安打を達成した。

 8回の第5打席。変化球を捉えた打球はセンターの右に弾んだ。フェンス到達前に捕球されたが、ベンチからの「回れ、回れ」の声に立命館慶祥の正津は迷わず一塁を蹴った。悠々と二塁に到達し、大会史上初のサイクル安打を達成。「(二塁打で記録達成とは)知らなかった。北海道で過去素晴らしい選手がいた中で、自分の名前を残せたのはうれしい」と満面の笑みを浮かべた。

 待望の一発も飛び出した。単打、三塁打をマークして迎えた6回の第3打席に、バックスクリーン直撃の高校通算14号本塁打。オフに試合用よりも100グラム重い1キロのバットでマシン打撃を行い、スイングスピードを強化してきて「自分に求められているのはホームラン。白樺という強い相手に成果を出せたのは良かった」とうなずいた。

 進学校の中でも成績上位者のみが集う東大、京大、医学部などを目指すSPコースに昨年まで2年間在籍していた。同コースで受験勉強しながら部活を続ける選択肢もあったが「大学で野球をやるつもりはない。野球にすべてをかけたい」と今年から難関大コースにクラスを変更。最後の夏に向けて高校野球に全力を注いでいる。

 2季連続の4強進出で、昨秋のクラーク戦(0●7)は、新型コロナウイルスの集団感染で複数のレギュラーメンバーが欠場。正津も左手中手骨を骨折しながら強行出場したが敗れた。万全の状態で臨む北海道栄戦。背番号2は「勝っても甲子園はないけれど、やるからには負けたくない」。09年以来14年ぶりの頂点まであと2勝。絶好調の主砲が2戦34安打の強力打線を引っ張る。(島山 知房)

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