◆JERA セ・リーグ 阪神3―2巨人(27日・甲子園)
「ゴールドシュミット選手、知らなかった」―。ちょっと前のスポーツ報知に載っていた秋広のコメントです。「そうだよね」と僕も思わず膝を打ってしまいました。
WBC決勝で侍たちを奮い立たせた大谷の「憧れるのをやめましょう」。だけど、選手みんながメジャーに詳しいわけじゃない。案外、ジャッジとトラウトしか知らなかったりして。
その言葉に熱くうなずきながらも「?」が渦巻く頭の中。「ムーキー・ベッツがいたり…」と言われたところで、全く響いていない人もいたはずだ。
もし、あの場に秋広がいたらどうだったろう。素直で物おじしないのが202センチのいいところ。「ゴールド何とかって誰っすか」と二刀流にド直球を投げ込んだかもしれない。
「じゃあ、お前は誰に憧れて野球をやっているんだよ」と、少しイラつく大谷に「強いて言うなら、翔さんですかね」と秋広。2人のやり取りを凍りつきながら見ている岡本和さん…てなことあるワケないだろ。
そんなわけで、初顔の左腕に憧れるのはやめましょう。「NO憧れ」は秋広だけだ。「大竹さん? 知りません」とばかりに、本日も元気にマルチ安打。でも、他のお兄ちゃんたちがこんなありさまだと、いつまでたっても阪神を乗り越えられない。
現役ドラフトからのキャリアハイ。大竹はベンチで涙を見せていたけど、泣きたいのはグリフィンだよ。来日以来、安定した投球を続けているけど、どうにも援護が少なく、巡り合わせも悪い。ホントならハーラートップに立っていてもおかしくないのに。
これ、マイコラスだったら許してくれないよ。「コバヤシィ」的な発音で「オカモトゥ」とか「サカモトゥ」とか「ヨシカワァ」とか、みんな血祭りに上げられたはず。
いや、こっちも反省しなくては。「伊藤将と村上が投げてこないのが救い」とか言っちゃって。そういう敗北主義的な考えがヨロシクなかった。というか、大竹も桐敷も、とんでもないキラーなんだから。
ヤクルトの自力Vが早くも消滅。5球団が束になって今の阪神は止められないのか。頼みはパ・リーグの精鋭たち。セ・リーグの灯(ひ)を消さないでくれ。