【明日の金ロー】「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」でオスカー俳優の少年時代を要チェック!

スポーツ報知
少年時代のキー・ホイ・クァン(右)が大活躍する「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」TM&(C)1984,(2023)Lucasfilm Ltd.All Rights Reserved.Used Under Authorization.

 26日の金曜ロードショー(後9時)は「インディ・ジョーンズ」シリーズの第2弾「―魔宮の伝説」(1984年)。枠を25分拡大して放送される。

 物語は、シリーズ第1作「レイダース/失われたアーク<聖櫃>」(81年)で描かれた前年の1935年が舞台。上海での取引でギャングにだまされたインディは、相棒の少年ショーティ、その場に居合わせた歌手のウィリーと共にインド奥地の村にたどり着く。その村からは、なぜか子供たちの姿が消えていた。

 3人は邪教徒に奪われた秘石を取り戻すと同時に、子供たちの行方を捜すよう村人に頼まれる。その後、邪教徒の根城と思われる宮殿に向かったインディらは手厚いもてなしを受けるが、裏には大きな秘密が隠されていた。

 ところで、本コラムは2021年の7月からスタートさせたのだが、本作はコラム開始以降、初めての「再登場」となる一本。同年9月24日に、6月23日に放送される「―最後の聖戦」と合わせて2週連続でラインアップされていた。

 個人的には「2年もたたずに放送するのは、ちょっと早くない?」と思うのだが、今回は新作「―運命のダイヤル」前の復習ということでヨシとしておく。ちなみに、前回時のコラムは「シリーズの中で最も”ルーカス色”が感じられる『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』」として紹介しているので、興味のある方はぜひご一読いただきたい。

 その前回と今回の放送時で、最も”変化”があったのは、ショーティを取り巻く環境だろう。ご存じの方も多いかもしれないが、当時12歳だったキー・ホイ・クァンは、日本では3月に公開された「エブエブ」こと「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」で米アカデミー賞助演男優賞をはじめ、主要映画賞を総なめした。

 母と妻、「グーニーズ」(85年)で共演し、現在は弁護士として「エブエブ」の出演交渉をしたジェフ・コーエン氏への感謝の言葉と同時に「夢は、信じなければならない。世界中の皆さん、夢を持ち続けてください」と語ったクァンの米アカデミー賞の受賞スピーチは、大きな感動を呼んだ。ただ、記者としてはそれよりも作品賞を受賞した瞬間の彼の姿が印象に残っている。

 プレゼンターを務めたのはインディ役のハリソン・フォード。「エブエブ」のタイトルが読み上げられ、場内が歓声に沸く中、クァンは真っ先にステージに上がり、フォードに抱きついて喜びを爆発させた。2人の時間が一瞬で39年前に戻ったように感じ、見ていて目頭が熱くなった。その後、クァンがフォードにプロデューサーをしっかり紹介しているところも好感を持ち、中継のカメラが笑顔で拍手を送る「インディ」シリーズのメガホンを執ったスティーブン・スピルバーグ監督の顔を抜いたところにも感動した。

 20歳頃まで俳優をやった後は、「X―メン」(2000年)の武術指導アシスタントや、「2046」(04年)の助監督など裏方で仕事をしていたクァンだが、その彼がオーディションを経て俳優デビューしたのが本作。子供ながらフォード相手に見せる堂々とした演技は、既に”名優”の片りんをのぞかせている。(高柳 哲人)

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