藤井聡太棋王=竜王、王位、叡王、王将、棋聖=の就位式が24日、ホテルオークラ東京で行われ、将棋好きとしても知られるSKE48の鎌田菜月がお祝いに駆けつけた。
藤井と同じく愛知県出身の鎌田は「藤井先生、第48期棋王就位おめでとうございます。鮮烈なプロ棋士デビューから始まり六冠達成ということで、改めて同じ時代に生きてリアルタイムに感動を味わえていることが、なによりファンの皆さまにとっては僥倖(ぎょうこう)なのではと感じています」と祝福した。
自身のツイッターでファンから募集した「藤井棋王へのメッセージ」も紹介。「私が務めている保育園で一番多い名前が“そうた”です」というファンの言葉を鎌田が読み上げると、藤井も思わず笑顔を見せた。
鎌田は「私自身の体感としてもここ数年、アイドルとして活動させてもらっている中でも将棋のことを感じられる瞬間が増えて、それがなによりもうれしいこと。藤井先生のお力の偉大さを感じています」とスピーチした。
日本将棋連盟の佐藤康光会長から就位状をもらい続けてきた藤井。佐藤は6月に会長退任が決まっており、藤井はこの日、佐藤からの“最後の就位状”を受け取った。
今年2~3月に行われた渡辺明名人との棋王戦五番勝負で十連覇中だった渡辺を破り、六冠を達成した藤井。「棋王戦では前期まではよい結果を出せておらず、今期は上を目指して戦いたいと思っていました。挑戦することができたのはとてもうれしく感じました。渡辺棋王との五番勝負は自分の長所と短所がともによく出たシリーズだった。その中でタイトル獲得という結果を得られたことはとてもうれしく思っています」と振り返り、「来期の防衛戦でよりよい将棋をお見せできるよう、今後一層精進していきたい」と決意を述べた。
28日には叡王戦第4局、31日、6月1日には名人戦第5局が控えており、6月5日に行われる棋聖戦第1局では、会場となるベトナム・ダナンへ。日本中、そして、海を渡り異国の地でも熱い戦いを繰り広げていく。(瀬戸 花音)