市川猿之助の所属事務所「弊社管轄の現場において、そのような事実は出てきておりません」ハラスメント疑惑否定

市川猿之助
市川猿之助

 18日に救急搬送された歌舞伎俳優・市川猿之助(47)の所属事務所「ケイファクトリー」が23日、公式ホームページで「市川猿之助について」と題した文書を発表した。

 18日発売の週刊誌「女性セブン」で猿之助による俳優や劇場スタッフに対する過剰な性的スキンシップなどセクハラ、パワハラ疑惑が報じられたことを踏まえ、同社で複数のマネジャーに聞き取りを行ったという。その上で「弊社管轄の現場において、そのような事実は現在出てきておりません。今後は弊社管轄内の関係各社現場に関しましても慎重に調査を進めていく次第です」と報告。同社が管轄する現場、という条件付きではあるが、ハラスメント疑惑を明確に否定した。

 また、同社は18日朝、猿之助の自宅を訪れた女性マネジャーの行動も文書で発表。「週刊誌の発売に合わせてマスコミ・報道関係者が自宅に訪れることが予想され、近隣住民皆様のご迷惑にならないよう、自宅~明治座間での移動に同行する予定でおりました」と説明した。

 ハラスメントについての同社の発表には、管轄する現場の範囲は示されておらず、管轄外の現場におけるハラスメントの有無は依然として不明のままだ。猿之助に限らず、多くの歌舞伎俳優が芸能事務所に所属しているが、一般的に歌舞伎に関わる仕事は松竹が取り仕切り、芸能事務所は主に歌舞伎以外の舞台、映画、ドラマ出演の窓口、メディア対応、スポンサー営業などを担っている。

 一家心中を図ったとみられる猿之助は警察の聴取に「死んで生まれ変わろうと家族で話し、両親が睡眠薬を飲んだ」と供述している。

 所属事務所はなぜこのタイミングでハラスメント疑惑を否定したのか。芸能エンターテインメント法務に詳しい河西邦剛弁護士は「深い意図は感じない」と説明。今後発生する可能性がある損害賠償などの責任を避けたかったという見方もあるが「それを意図したとは考えづらい」とした。

 今後の捜査のポイントについては「向精神薬をいつ、どこで、どのように入手したのか。両親はどのように飲んだのか。それによって、猿之助さんが刑事責任を問われる可能性があります」と指摘した。

警察防犯カメラ確認 〇…この日の日中、都内の猿之助の自宅に人の出入りはなかったが、午後4時頃、スーツ姿の警察官2人が近所の住宅に入り、約15分間滞在した。住民はスポーツ報知などの取材に「防犯カメラを確認していた」と説明。睡眠薬の入手ルートなどは分かっておらず、事件前後の猿之助宅周辺の人の動きを調べたようだ。

 ◆厚生労働省のホームページで紹介している主な悩み相談窓口

 ▼いのちの電話 0570・783・556(午前10時~午後10時)、0120・783・556(午後4時~同9時、毎月10日は午前8時~翌日午前8時)

 ▼こころの健康相談統一ダイヤル 0570・064・556(対応の曜日・時間は都道府県により異なる)

 ▼よりそいホットライン 0120・279・338(24時間対応)

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