市川猿之助、遺書のようなメモ見つかる…自宅で意識もうろう状態で救急搬送 同居の両親は死亡

スポーツ報知
自宅で倒れているところを発見され、救急搬送された市川猿之助

 歌舞伎俳優の市川猿之助(47)が18日午前10時15分ごろ、東京・目黒区の自宅で両親と共に倒れているところをマネジャーに発見された。捜査関係者によると母・喜熨斗延子(きのし・のぶこ)さん(75)は自宅で、父親で歌舞伎俳優の市川段四郎(喜熨斗弘之=ひろゆき)さん(76)は搬送先の病院で死亡が確認された。意識がもうろうとした状態で搬送された猿之助は命に別条はなく、意識も戻っている。現場には知人男性に宛てた遺書のような手書きのメモがあり、自殺を図ったとみられている。

 明治座で自身の名前を冠した「市川猿之助奮闘歌舞伎公演」(28日千秋楽)に昼夜通しで出演していた猿之助が救急搬送された。

 11時30分開演の昼の部から出演予定だったが、劇場に姿を見せないことからマネジャーが自宅を訪問したところ、半地下のクローゼット内で意識がもうろうとしている猿之助を見つけた。近くにはペンで手書きした遺書のような書き置きがあった。知人男性に宛てたもので、文末には猿之助の本名が書かれていたという。現場の状況から猿之助は自殺を図ったとみられる。

 搬送時、救急隊員の呼びかけに反応があり、その後も会話に応じていた。命に別条はなく、警視庁では回復を待って、事情や経緯を聞くことにしている。

 父親の段四郎さん、母親の延子さんは2階のリビングの床に並んだ状態で首から下に布団がかけられていた。警視庁は実況見分するとともに、19日に遺体を司法解剖して死因の特定を急ぐ。3人とも寝間着のような半袖シャツと長ズボン姿で、いずれも外傷はないという。猿之助は両親と3人暮らしだった。

 明治座は昼公演を中止に。公演関係者は「(猿之助側から)体調不良につき、昼の歌舞伎公演は中止すると連絡があった。それ以降の対応は分からない」と混乱した様子で情報収集に努めた。猿之助は、これまで昼夜出ずっぱりでいずれも宙乗りを披露。昼の部にこれまであまり披露したことのない歌唱シーンがあり、夜の部では6役早替わりの奮闘ぶりだった。

 猿之助を巡っては、この日発売の週刊誌「女性セブン」(小学館)が「歌舞伎激震の性被害!」の見出しで、パワハラ、セクハラ疑惑を報じていた。15日に同誌の記者に直撃取材を受け、明治座の休演日にあたる17日には、掲載される記事の内容が関係者に知らされていた。

 猿之助は当代トップクラスの人気と実力を誇り、歌舞伎界をけん引する存在。「三代猿之助四十八撰」など澤瀉(おもだか)屋の芸の継承者でもある。救急搬送されたことが報じられると、歌舞伎界には激震が走った。

 6月の歌舞伎座「六月大歌舞伎」(3~25日)では昼の部「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」で、いとこの市川中車(香川照之、57)と夫婦役を演じ、7、8月も歌舞伎座出演が決まっている。出演だけでなく、演出も手がけており、代役や演目の変更など今後、対応を迫られそうだ。

 ◆「ワンピース」の舞台化、ドラマや映画でも活躍

 市川猿之助(いちかわ・えんのすけ)は本名・喜熨斗孝彦(きのし・たかひこ)。1975年11月26日、東京で生まれた。慶大文学部国文学科卒。83年7月に2代目市川亀治郎を名乗り初舞台、2012年6月に4代目市川猿之助を襲名した。伯父は市川猿翁、いとこは市川中車(香川照之)。

 歌舞伎界の革命児として、常に話題を呼んできた。「歌舞伎がどうすれば生き残っていけるかを考えなければならないんです」が口癖。15年には人気コミック「ワンピース」を歌舞伎化し、主役のモンキー・D・ルフィを演じたほか、演出も担当。来年2月から上演が予定されているスーパー歌舞伎2「鬼滅の刃」でも総合演出を担うことになっている。

 活躍の場は歌舞伎界だけにとどまらず、NHK大河ドラマ「風林火山」「鎌倉殿の13人」、TBS系「半沢直樹」、テレビ朝日系「最初はパー」などのドラマや映画にも数多く出演している。

 ◆厚生労働省が自殺を防止するためにホームページで紹介している主な相談窓口は次の通り。

 ▽いのちの電話

 (0570)783556(午前10時~午後10時)

 (0120)783556(午後4~9時、毎月10日は午前8時~翌日午前8時)

 ▽こころの健康相談統一ダイヤル

 (0570)064556(対応の曜日・時間は都道府県により異なる)

 ▽よりそいホットライン

 (0120)279338(24時間対応)

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