コロナ禍で甲子園出場の夢を絶たれた若者たちによる野球大会「あの夏を取り戻せ~全国元高校球児野球大会 2020-2023~」の記者発表会が18日、東京・江東区の武蔵野大有明キャンパスで行われた。
2020年夏の代替大会に優勝、上位進出した高校などを中心に全国の46チームが参加。11月29日に甲子園に集い、記念撮影や練習、セレモニーなどを行う。11月30日と12月1日には兵庫県内の球場で交流戦を行う。
大会発起人となる同大学の大武優斗さん(3年)は、「このプロジェクトの目標は、当時球児だった高校3年生の悔しい思いを晴らすことと、若者が挑戦できる社会をつくるきっかけにすることです」と決意表明した。
敦賀気比OBの宮階宣全(のりまさ)さん(大院大3年)は「甲子園が中止と聞いた時、『今までやってきたことは何だったんだろう』と現実を受け止められなかった。後輩の応援に甲子園のアルプススタンドに入った瞬間、仲間みんなで泣き崩れた」と当時を回想。「福井県の代表ですが、全国のコロナ世代の思いを背負って臨みたい。人生に区切りをつけたい」と意気込んだ。
ゲストには元ヤクルト監督の野球解説者・古田敦也氏が登壇。「考えることはできても、実現することは難しい。非常にいい話だと思ってきょうは来ました。頑張ってほしい」とエールを送った。
6月7日から12月1日の期間にはクラウドファンディングも行う。目標金額は7000万円。大武さんは「11月29日は3年前の選手たちが悔しさに終止符を打てる日にしたい」と大会の成功に気合いをにじませた。