◆イースタン・リーグ DeNA1―1巨人=延長11回=(17日・横須賀)
“熱男劇場”だ。巨人・松田宣浩内野手(40)が17日、イースタン・DeNA戦(横須賀)に「2番・一塁」で先発。自身の誕生日に“移籍後初本塁打”を放った。
すくい上げるようにして白球をバットに乗せた。高々と上がった打球は左翼フェンスを越えた。1点ビハインドの6回1死。深沢の低めのカーブを完璧に仕留めた。「(巨人の)ユニホームを着て初めて、打てて良かったです」。ダイヤモンドを一周し、ベンチ前へ戻ると「熱男~!」と叫びながらスタンドへ向けて右拳を突き上げた。代名詞である「熱男ポーズ」を披露した。
「一番きつい時も結果が出ない時も、日本一になった時も一番底辺にあったのは40歳までは野球選手でいるということだったんです」。この日は40歳の誕生日。プロ入り後から意識していた年に到達した。一つの目標に届いたが、向上心が尽きることはない。日々の打撃練習では試行錯誤。タイミングの取り方など常に進化を求めて続けている。
移籍1年目の今季は開幕1軍スタートも9打数1安打と苦戦。4月14日から2軍に合流した。「今度上がった時は結果を出してやろうと思ってやっています」。次は1軍の舞台でアーチを描き、熱男ポーズを―。挑戦はまだまだ終わらない。(宮内 孝太)