吉本興業の大﨑洋会長が、2025年に開催される「大阪・関西万博」の催事検討会議委員の要職である共同座長に就任することが17日、発表された。共同座長就任に伴い、大﨑氏は吉本を退社する。
「催事検討会議」は、万博の催事企画を検討するための会議で、催事の編成方針、一般参加催事の審査基準などが話し合われる。万博への理解と卓越した専門知識を有する有識者が委員を務める。大阪の笑いを110年にわたり提供し続けた吉本の会長で、ダウンタウンを全国区に育てあげた大﨑氏に、会議をまとめる共同座長への白羽の矢が立った。
共同座長就任に伴い、大﨑氏は吉本の会長職を退き、吉本を退社する。吉本によると、開催まで2年に迫る「大阪・関西万博」に全力を注ぐためだという。4月の役員会ですでに承認しており、6月29日の株主総会で正式に決定する。
「催事検討会議」の委員には、大﨑氏の他に、華道家の池坊専好氏、デザイナーのコシノ ジュンコ氏、茶道家の千宗室氏らが名を連ねている。
大﨑氏は関大社会学部を経て1978年吉本に入社。数々の芸人のマネジャーを経て、80年に東京勤務となるも、再び大阪に戻り82年に開校した吉本総合芸能学院(NSC)で1期生のダウンタウンと出会いマネジャーに就任。87年に毎日放送「4時ですよ~だ」の企画を立案し、ダウンタウンを全国区のお笑いコンビに押し上げた。
その後は、2001年に取締役に就任。専務取締役、取締役副社長を経て、09年に代表取締役社長、19年代表取締役会長に就任した。