松任谷由実「見るもの、聞くもの新鮮でありたい」、５０周年ツアーは“Ｔｈｅ　Ｊｏｕｒｎｅｙ”

　昨年デビュー５０周年を迎えた歌手の松任谷由実（６９）が１４日、神奈川・ぴあアリーナＭＭで５０周年記念の全国アリーナツアーを行った。

　１３日に開幕し、この日が２日目。「Ｔｈｅ　Ｊｏｕｒｎｅｙ（旅）」をテーマに、アリーナ中央には高さ１３メートル、全長３３メートルの巨大海賊船ステージが設置された。

　見張り台に登って歌う「心のまま」で幕開け。９０００人の拍手と歓声に、船長にふんしたユーミンは「今回の旅では、皆さんに海賊船に乗っていただきます。アミューズメントパークのアトラクションじゃないので、揺れたり、水がかかったりはしません。多少、火が熱いかな」とあいさつ。「どんな船であれ、一人前の船乗りになるのは大変。新米船乗りの残した日記をもとに、皆さんと旅をしたいと思います。もちろん、船長はわたし～！！どうか最後までごゆっくり」と呼びかけた。

　「ＬＯＶＥ　ＷＡＲＳ」では、１９８１年のツアー「水の中のＡＳＩＡへ」で登場したドラゴンに乗ってのパフォーマンス。ヒット曲「真夏の夜の夢」や「リフレインが叫んでる」「やさしさに包まれたなら」など、約２時間半で２３曲を歌い上げた。

　昨年はリクエストベストアルバム「ユーミン万歳！～松任谷由実５０周年記念ベストアルバム～」が出荷５０万枚超えの大ヒットを記録した。「私はいつでもどこでも新米の船乗りでいたい。見るもの、聞くものが常に新鮮でありたいと思います」。半世紀を第一線で走り続けながらも、常に向上心と謙虚さを忘れない。

　やまない拍手に、急きょダブルアンコールで応対。「応援してもらえているから、やって来られました。みんなの気持ちは私の希望よ。これからもお返ししていくからね！」と“音返し”を誓っていた。

　同公演は１２月２８日まで全５４公演、５７万４０００人を動員する予定。