こども家庭庁審議会の臨時委員に就任した、ジャーナリストの岸田雪子氏「とにかく子どもたちの話を聞こうという部分からスタートしている」

スポーツ報知
こども家庭庁の審議会の臨時委員に就任した、ジャーナリスト・岸田雪子氏

 4月から発足したこども家庭庁。同庁審議会の臨時委員に就任した、東海大客員教授でジャーナリストの岸田雪子氏が4日までにスポーツ報知の取材に応じた。日本テレビ時代から虐待やいじめ問題について取材を重ねてきた岸田氏は「いかに子ども側の思いを聞き、政策を変えていけるかが重要」と思いを語った。(坂口 愛澄)

 いじめや虐待問題に加え、こども家庭庁発足にあたっての取材も積極的に行ってきたという岸田氏は「現場を見てきたからこその部分と、私自身も子育てをしているので生かせるといいなと思い、(オファーを)受けさせていただきました」と就任に至った経緯について説明した。

 審議会では、今後5年程度の子ども政策の方向性を定める「こども大綱」の策定などの施策を話し合う。子どもの貧困対策やいじめ問題など課題は山積みだ。

 「とにかく子どもたちの話を聞こうという部分からスタートしていて、何をこども大綱に盛り込むべきか考えていきます。いじめが起こった時に、どの大人に言えばいいのか、言ったことによって何か自分が困ることがあるんじゃないかとか、子どもは不安を抱えているんです。大人も本気で向き合っているんだよという思いが伝わるようにやっていけたらなと思います」

 専門家や有識者だけの意見に偏らないよう、審議会では子育ての当事者や学生らも参加する。さらに、子どもの意見も集めるべく、オンラインと対面方式で小学4年生~29歳までの対象者に、テーマ別で議論を交わしてもらうシステムも設けるという。

 「いかに子ども側の思いを聞き、政策を変えていけるかが重要です。今までやれなかったことをやれるようにしたいという思いがすごく強いですね。きちんと思いや考えを聞き、意見を政策に反映出来なかった場合も、理由を説明するなどして、しっかりフィードバックしていかなければならないと思っています」

 岸田氏は、子どもだけでなく「親の幸福度についても考えていかなければならない」と主張した。

 「親が幸せでないと、子どもも幸せになれない。だからこそ、同時に支援しないといけないと思っています。アンケートを実施しても『子育てをしにくい』とかなり多くの方が回答しているんです。私自身も仕事、介護、子育てが重なり『助けがないな』と詰んでしまうこともありました。親を一人にしない支援策があればいいなと真剣に考えています」

 今後は、子どもの貧困対策や里親制度などを含め「これまで行政で足りなかった部分のしくみづくりから取り組みたい」と意気込んだ。

 「子ども家庭庁は、様々な制度化に対する期待も背負っています。今までは大人がいいと思う事をやっていたけど、これからは違います。意見もドシドシ募っていくので、皆さんにも参加していただけるとうれしいです」

 ◆岸田雪子(きしだ・ゆきこ)1970年4月2日、東京都生まれ。早大法学部卒。93年日本テレビ入社。報道局社会部、政治部記者、キャスター、報道解説委員を務める。2019年独立後はテレビやラジオの報道番組にコメンテーターとして出演中。著書「いじめで死なせない」(新潮社)「スウェーデンに学ぶ幸せな子育て」(三笠書房)。趣味は野鳥観察。

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