静岡ブルーレヴズ・22歳のSO家村健太が38歳のSH矢富勇毅から学んだこと

スポーツ報知
トヨタ戦後に話し合う静岡ブルーレヴズの矢富勇(左)と家村(2023年4月23日、ヤマハスタジアムで)

 ラグビーリーグワン1部・静岡ブルーレヴズのシーズンが23日で終わった。ヤマハスタジアムに12203人の大観衆が集まった最終戦でトヨタに敗れ、昨季と同じ8位でフィニッシュ。プレーオフ進出争い(4位内)にもからめず、選手たちは悔しがっていた。

 だが開幕4連敗と出遅れ、BK陣が次々と負傷離脱し、担当記者としては入れ替え戦(10位以下)も覚悟していた。そんなチームが、大黒柱のNO8クワッガ・スミス選手やFBサム・グリーン選手を欠きながら、第15節では王者・埼玉に土をつけた。波乱万丈で目の離せないシーズンだった。

 22歳の新人SO家村健太選手が、後半戦の躍進のキーマンだったように思う。大学生が卒業前でも公式戦に出場できる「アーリーエントリー制」で、第9節の東京SG戦で先発デビュー。攻守に躍動し、その後もレギュラーを務め続けた。最終戦ではリーグ初トライも決めた。視野の広さ、冷静さやキック力を先輩たちは絶賛する。

 その家村はトヨタ戦後、場内を一周してスタンドのファンにあいさつする合間に、SH矢富勇毅選手と話し込んでいた。38歳のベテランと、どんな反省会をしていたのか。ミックスゾーンで聞いてみた。

 「もっと頑張ります、と言ったら『俺も頑張る。明日からもっと走るわ』と返してくれました」。そういうポジティブな明るさ、負けて落ち込んでも気持ちを切り替えるところがすごい、見習いたい、と笑った。

 そんな「16歳差HBコンビ」の姿は、2015年2月のトップリーグを思い起こさせた。プレーオフ決勝でパナソニックに敗れて表彰式を待つ間、フランカーの三村勇飛丸主将と矢富選手は「あのときにああすれば」「こう攻めていれば」と話し合っていた。そしてチームは約1か月後の日本選手権決勝でサントリーを破って初優勝を飾った。

 「もっとキックや判断力を磨いて、相手の脅威になるような10番になりたい。タックルも強くしたい」と家村選手は早くも来季を見据えた。多くのものを先輩たちから吸収し、成長していく姿が今から楽しみだ。

(静岡支局・里見 祐司)

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