【センバツ】今大会4試合完投の山梨学院・林謙吾「連投だったので苦しい場面が続くのは想定していました」

スポーツ報知
優勝が決まり、山梨学院・佐仲大輝(左)と抱き合う山梨学院・林謙吾(カメラ・義村 治子)

◆第95回センバツ高校野球大会最終日 ▽決勝 山梨学院7―3報徳学園(1日・甲子園)

 山梨県勢として春夏通じて初の決勝進出の山梨学院が2002年以来21年ぶりの優勝を狙った報徳学園(兵庫)を下し、県勢初優勝を飾った。

 山梨学院は、ここまで5試合で失点わずか7の林謙吾投手(3年)が先発。今大会開幕戦と決勝ともに先発となった林は1番の山増達也(3年)に2打席連続四球を与えたが、それ以外は3回まで強打の報徳打線を無安打、無得点に抑えた。

 報徳打線は4回、先頭のプロ注目捕手・堀柊那(3年)が三塁強襲安打で出塁。続く4番の石野蓮授(3年)も左前打で続くと、辻田剛暉(3年)が絶妙の犠打で二、三塁に。西村大和(2年)の打席で林がボークを取られ、堀が生還。先制した。さらに西村も中前に適時打を放ち、2点目を奪った。

 山梨学院はその裏、猛反撃。1死後、大森燦(3年)が四球を選ぶと、続く林が左翼フェンス直撃の二塁打で二、三塁に。ここで伊藤光輝(3年)が左前適時打で2者が生還。同点とした。

 徳弘太陽(3年)も中前打で続くと、星野泰輝(3年)も左前打で一気に逆転した。さらに岳原陵河(3年)の右中間二塁打で2者生還。一気の5連打で5点を奪い、間木をKOした。

 報徳は2番手・今朝丸裕貴(2年)がマウンドに上がったが、山梨学院打線は止まらず。2死後、佐仲大輝(3年)が左翼席に飛び込む2ランを放ち、打者一巡でこの回7点を奪い、勝負を決めた。

 決勝の1イニング7得点は3位タイ。06年横浜の9得点、13年浦和学院の8得点&7得点に次ぐ記録となった。

 林は今大会4度目の完投勝利という鉄腕ぶりをみせつけた。

 山梨学院・吉田洸二監督は清峰(長崎)時代の2006年(準優勝)、2009年(優勝)に続き、3度目の決勝進出で原貢氏(三池工、東海大相模)、木内幸男氏(取手二、常総学院)、上甲正典氏(宇和島東、済美)に次ぐ史上4人目の異なる2学校での甲子園優勝を飾った。

 開幕戦登場校の優勝は16年の智弁学園以来8度目となった。

 今大会4試合完投、全696球を投げ抜いた林はグラウンドでの優勝インタビューで「初戦から楽しんで投げようと思っていたので、最後までそれを突き通せて良かったです」とニッコリ。

 「決勝は2校しか体験できない舞台ですごく楽しかったです。連投だったので苦しい場面が続くのは想定していました。でも、どこかで打線が逆転してくれると信じてました」と振り返った。

 6試合登板、4完投にも「疲れは特になかったし、冬場にみんなで走り込んだり、連投が続く中、治療や体のケアに携わってくれた方たちのおかげです。感謝してます」と話すと、スタンドに向かって「優勝することができました。たくさんの声援、ありがとうございました!」と叫んだ。

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