箱根駅伝で6回の優勝を誇り、今年の第99回大会(1月2、3日)では3位だった青学大の原晋監督らが1日、政府が進めている公立中学校の休日部活動の地域移行などに対応する形で「新しい部活のつくり方 地域移行にともなう指導者の教科書」(徳間書店、税込み2200円)を出版した。
運動部活動の現状分析、チームづくり、コーチングの基礎については原監督、夢や目標の実現メソッドについてはGMOインターネットグループの熊谷正寿代表、ウォーミングアップや体幹トレーニングなどについては中野ジェームズ修一さん、安全対策などメディカル面などについては医師・医学博士の根来秀行さんが分かりやすく解説している。
「現在の運動部活動のシステムは、少子化や教員数の減少により、立ち行かなくなってきています。時代に適した新たなシステムをつくり、運動部活動、日本のスポーツを発展させたいという思いから、青学大駅伝チームの強化のなかで培ってきたメソッドを、体系的に整理しました。すべてのスポーツ指導者に読んでいただきたい一冊です!」と原監督は自信を持って語る。
青学大の陸上競技部は3月30日、地域のスポーツ指導者育成に向けて山口・萩市と連携協定を締結。原監督らが萩市役所での締結式に参加した。「例えばサッカーや野球の経験者のおじさんたちは中学生に対して自分がやってきたスポーツの技術は教えられると思います。しかし、それだけでは部活動の指導はできません。チームマネジメントや最新のスポーツ科学などの知識が必要です。若いアスリートたちのために、意欲ある指導者に青学大駅伝チームのメソッド(手法)を伝えていきたい」と原監督は力説している。