今年の第99回箱根駅伝に4年ぶりに復活出場し、16位だった大東大の新コーチとして、ヤクルトのコーチを務めていたOBの林昌史氏(43)が4月1日付けで就任した。林コーチは、昨年4月に就任した真名子圭監督(44)の大東大時代の1学年後輩で20年来の盟友。「真名子監督は兄貴のような存在。真名子監督をサポートして大東大の躍進に貢献したい」と林コーチは意気込みを明かした。
箱根駅伝優勝4回を誇る古豪の大東大は、2020~2022年に3年連続で本戦出場を逃していたが、昨年4月に宮城・仙台育英を19年の全国高校駅伝で優勝に導いた真名子監督が就任後、チームは上昇気流に乗り、昨年10月の箱根駅伝予選会を4年ぶりに突破、しかも、トップ通過を果たした。ただ、本戦では16位。2015年以来のシード権(10位以内)、さらには1991年以来の優勝を目指すため、真名子監督が最も信頼する林コーチを招へいした。「とても心強いです」と真名子監督は話す。
林コーチは1998年に埼玉・浦和実高から大東大に入学。箱根駅伝には2度出場し、1年3区10位、4年3区6位。4年時には前年度の主将だった真名子監督の後を受け、主将を務めた。2002年に卒業後、ヤクルトに入社し、07年東京マラソン4位などの実績を残した。現役引退後は同社でコーチを務めた。林コーチは3月末でヤクルトを退社し、4月1日付けで就任。「大東大が強くなるためには林コーチの力が必要。ただ、林コーチにも大事な家族があるので、時間をかけて就任に向けての準備を整えました。その結果、人生をかけて大東大にコーチとして戻ってきてくれた。私も身が引き締まる思いです」と真名子監督は真剣な表情で語る。固い絆で結ばれた真名子監督と林コーチの体制で、大東大は完全復活を目指す。