◆明治安田生命J2リーグ▽第6節 群馬3-1清水(29日・アイスタ)
清水エスパルスは群馬に1―3で今季初黒星を喫した。0―1の前半29分にFWディサロ燦シルヴァーノ(26)の今季2点目で追いついたものの、3分後にあっさり勝ち越し点を奪われた。3失点はJ2のクラブワーストタイ。昨年9月から続くリーグ戦の勝ちなしは13(J1・7、J2・6)となり、こちらもワーストを更新した。
試合中にもかかわらず、サポーターが次々と席を立った。終了のホイッスルと共に耳をつんざく大ブーイングがアイスタにこだまする。会見場に現れた清水のゼ・リカルド監督(52)は「積み上げたレベルに達していないパフォーマンスになった。自信の積み上げができていないことは残念でならない」と声を落とした。
この日は26日のルヴァン杯・浦和戦から中2日を考慮し、先発全員を入れ替えて臨んだ。序盤は自陣でブロックを固める群馬を相手に隙をうかがったが、崩しきれない。前半25分にはペナルティーエリアすぐ外のFKから先制される。同29分にFWディサロがこぼれ球を押し込んで追いつくも、わずか3分後に自陣右サイドを簡単に崩されて勝ち越された。
後半に入っても悪い流れを断ち切れない。同8分には右クロスから3点目を献上。指揮官は攻撃的選手を次々と投入して打開を試みたが、単調なクロスをことごとくはね返され、反撃に至らない。不動の左サイドバック・DF山原怜音(23)も負傷交代するなど、踏んだり蹴ったりな一戦となった。
6試合を終えて5分け1敗。得点4、失点6と攻守はかみ合わず、スタートダッシュに完全に失敗した。順位もついに18位に転落。次は再び中2日で、4月1日に敵地で篠田善之元監督(51)が率いる甲府と対戦する。リカルド監督は「献身的に前を向くこと以外に方法はない」と絞り出した。開幕前にチームとして掲げた「1年でのJ1復帰」どころか、J3降格の影さえちらついてきた。