J2・藤枝MYFCのMF久保藤次郎(23)が24日、清水エスパルスからブラジル2部グレミオ・ノボリゾンチーノに期限付き移籍したMF松岡大起(21)へのライバル心をあらわにした。
右ウィングバックの久保は、精度の高いクロスを供給するだけではなく、ドリブルで前に出て行くのが強み。開幕から5試合連続でフル出場し、2得点2アシストと好調を保っている。
甘いマスクでサラサラのストレートヘアを風になびかせるプロ3年目の久保は、松岡と同じ代理人の会社に所属している。1月には会社主催のイベントで交流をしていた。松岡の挑戦に「(ブラジル移籍は)そんなに簡単な決断ではないですし、清水エスパルスもすごくいいチーム。自分からしたら、そこにいるだけでもすごいのにそこを飛び出してまで挑戦する姿勢。しかも(2歳差の)年下、同じ組織にいる自分としては負けていられない。どんどん離されていく一方なので、ちょっとでも追いついていきたいなと刺激にはなっています」と静かながらも闘志を燃やした。
藤枝の昇格とともに描く未来がある。「J1でプレーするのが一番近い未来の目標。あとはどれだけいけるのかは近い未来の目標を達成した先にあるので、まずはJ1でプレーする目標を果たしたい」と静寂の中、低い声を響かせた。
夢のために続けていることがある。「フィジカルがないと、J1で戦っていけないと思うので筋トレに力をいれている」。「足元の技術もそうですが、自分は馬力のあるプレーとかが自分が生き残っていく上で必要だと思っている」と真剣な表情を浮かべた。
チームは開幕2連勝後に3連敗。前節の19日の東京V戦では0―5と大敗を喫した。「3連敗をしても自分たちが何かを変えることはないと思う。基礎となる自分たちの原点を貫いて戦っていきたい」と4戦ぶりの勝利へ変わらない姿勢を口にした。次節26日の山口戦(午後2時、みらスタ)に向けて「個人としては点を取ってチームの勝利に貢献できる活躍が出来ればいい」と凜々しい表情で2戦ぶりの得点を決めることに意欲を示した。(伊藤 明日香)