ヌートバー、侍の仲間が「恋しい」金メダルは「ママに」大谷翔平からもらった「腕時計」の意味

スポーツ報知
23日(日本時間24日)のヤンキースとのオープン戦に「7番・左翼」で出場するヌートバー(カメラ・一村 順子通信員)

 侍ジャパンとして、WBC優勝メンバーとなったラーズ・ヌートバー外野手が23日(日本時間24日)、フロリダ州ジュピターのカージナルズ・キャンプに合流。この日のヤンキースとのオープン戦で「7番・左翼」で早速、試合出場する。

 試合前にメディアに対応し、激動の日々を振り返った。エンゼルスの大谷翔平投手と2026年次回大会に再び日本代表として出場する約束を交わし、金メダルを母・久美子さんにプレゼントしたことを明かした。クラブハウスでは、決勝戦の相手、米国代表のポール・ゴールドシュミット内野手と再会し、ハグを交わすなど、チームメートからも祝福されたヌートバー。残りのキャンプ期間では、1週間後に迫った30日(同31日)の開幕(対ブルージェイズ)に備える。主な一問一答は以下の通り。

 ーキャンプ再合流した今の気持ちは?

 「一夜明けて目が覚めて金メダルを見た時は、グレートな気持ちだった。でも、(シーズンが終わる)ワールドシリーズではなく、荷物をまとめて(マイアミから)45分車を運転してキャンプ地を目指し、公式戦で優勝を目指すという状況だから、お祝い気分はまた違う感じだね。金メダルはママにプレゼントして、家に持って帰ってもらった。僕のママにあげるのがふさわしいと思ったんだ。彼女がいなければ、全ては実現しえなかったことだからね」

 ー日本で大人気だったが?

 「親善試合の後だったかな。日本のコンビニがどうすごいのか実際に見たくて、フラッと立ち寄ったら、サインとか写真とかファンの人たちが沢山集まって、大変なことになって、少し計画的に過ごすようにした。ママまで有名になっちゃって、ちょっと変だよね。米国では知られていないのに。でも、また普段の生活に戻ったことは良かったと思う」

 ーチームジャパンの一員として戦って

 「言葉の壁はあったが、みんなが国を代表して戦い、全くエゴを感じたことがなかった。まさに(親友を)つくったと思うし、素晴らしい関係を築いた。オフには東京にも行きたいし、彼らがアメリカに来る時は絶対に連絡して欲しい。最高の時間を過ごしたから、彼らが恋しいよ。優勝はもちろん最高だけれど、あのチームにスペシャルなものがあった」

 ー大谷翔平選手とも仲良くなれた?

 「彼との関係はずっと素晴らしかった。最高の友達。彼が練習でやることを間近でみて、僕は吹き飛ばされそうなくらい驚いたけど、彼はとても謙虚なんだ。彼の打撃練習を見ると、自分が嫌になっちゃうほど。2日前の試合前の打撃練習では、ノーラン(アレナド)も、今までこんなのは見たことない、って言ってた。彼ほどの選手がそう言うんだから、本物の証だよね。大谷とはテキストメッセージを交換したり、ジョークも言える間柄になった。いずれご飯にも行けることもあると思うよ」

 ー次回大会も日本代表でプレーしたいか

 「もちろん。実は、翔平が僕に腕時計(グランドセイコー)をプレゼントしてくれたんだ。そして、もし、2026年に戻ってこなかったり、他の国を代表したりしたら、それを返してもらうからね、と言われたんだ。そのことは、実質的に合意の握手であると僕は理解しているよ」

 ーチームメートの米国代表ゴールドシュミット、アレナドやマイコラスと戦った

 「優勝はうれしいけど、想像より難しいことだった。ゴールドシュミットとアレナドは、僕が常に質問したり、助けを求めたりして、僕のキャリアに影響を受けた存在だからね。(決勝戦で)2日後にはクラブハウスで彼らと合流するんだとは感じていたから、ちょっと変な気分ではあったね」

 ー1年前のキャンプは、メジャーに上がることが目標だった

 「今も1日1日を大事に日々向上を目指すことは変わらない。高い波に乗っかってゴールドメダルを獲得できたけれど、今はここに戻って集中する時。しっかり練習を積んで、シーズンを迎えたい。日本代表での役目と、カージナルズで求められることは似ている。何事も与えられている訳ではないし、ポジションを得るため、日々が競争だから」

ーWBCの経験から活かしたいことは?

 「いきなりプレーオフのような環境でプレーしたことは大きい。個人的に、シーズン序盤から興奮を高めるのは難しいところがある。3週間前、オープン戦で外野を守っていた時の気分を思い出すとね。開幕からエネルギーを十分に感じて、感情を高めてシーズンに入ることは、とても素晴らしいことだと思う」

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