５代目江戸家猫八「感謝、感謝、そして感動」父の命日に鈴本演芸場で襲名披露初日

　動物ものまねの２代目江戸家小猫改め５代目江戸家猫八が２１日、東京・上野の鈴本演芸場で襲名披露興行の初日を迎えた。

　この日は父・４代目の命日。色物としては異例のトリを務めた猫八は「本当にきょうは感謝、感謝、そして感動であっという間に時間が過ぎております」と興奮気味にあいさつ。「ホーホケキョ！」とウグイスの鳴きまねを披露すると場内は万雷の拍手に包まれた。さらにアルパカ、猫、チワワ、テナガザルに続き、劇的勝利をおさめた侍ジャパンにあやかり、ヌーの鳴きまねを「ヌー・ト・バー」とアレンジして喝采を浴びた。

　口上では進行役を務めた柳家喬太郎が「この人の芸と、この人の人柄を嫌いな人は、この世界には一人もおりません。みんながこの襲名を喜んでおります。涙が出るほど、うれしい襲名でございます」と祝福。落語協会の最高顧問を務める鈴々舎馬風は猫のものまねを披露し、「久しぶりの猫八復活でございます」。柳亭市馬、柳家さん喬、林家たい平、柳家花緑、紙切りの林家正楽、女流三味線漫談の立花家橘之助も口上を述べた。

　後ろ幕には絵本作家・あべ弘士氏によるゴリラとウグイスの絵が描かれていた。襲名披露は３０日まで同所で、４月１日以降は新宿末廣亭、浅草演芸ホール、池袋演芸場、国立演芸場で５月２０日まで計５０日間行われる。