疲れた仕事の帰り 大阪・大国町の居酒屋の優しさに泣いた夜 - スポーツ報知

疲れた仕事の帰り 大阪・大国町の居酒屋の優しさに泣いた夜

スポーツ報知
店主の優しさが身に染みる大阪・大国町の居酒屋「元かつ」

 出稿が遅れた事をお詫びしたい。原因は年始からの体調不良にある。日本テレビ系のバラエティ番組で、干支(えと)と血液型を組み合わせた占いの特集を放送していた。占いそのものは平凡だったが、注釈で「今年は健康面に注意」と出ていた。気にはしていたが、これほどのダメージを受けるとは思わなかった。

 昨年から引きずっていた座骨神経痛が再びうずき出した。“震源地”は左大腿部の外側から左臀部に移った。歩くたびに体の芯まで激痛が走る。還暦を過ぎているのに恥ずかしい話だが、痛みで歩きながら涙が出るほどだった。ブロック注射と痛み止めの薬で現在は“攻守”のバランスが保たれているが、いつ再び激痛が走るのか分からない。不安との戦いである。

 先月上旬には咳(せき)が止まらなく、検温したら37・5度もあった。すぐに病院で検査を受け、PCR検査の結果は陰性だったが、熱が1週間以上も下がらなかった。体がだるく外出する気力もなくなってしまった。改めて健康の大事さを痛感したほどだ。

 そんな状況で大相撲のため、約2週間の大阪出張となった。座骨神経痛の痛み止めから血圧、高脂血症などの薬のほか、水虫、乾燥肌のかゆみ止めなどを袋に入れたら結構な量になってしまった。仕事道具のパソコンは忘れても薬だけは肌身離さずの状態でもあった。

 大阪入りした夜、難波の端にある大国町にある行きつけの居酒屋に顔を出した。ご夫婦で営んでいるおでんと串揚げの「元かつ」である。初めて顔を出したのは8年前。おでんは大根が絶品。熱々で柔らかくて芋焼酎の炭酸割りにベストマッチだ。大好きな卵も味が染み込んでいる。

 出発前、女房から「野菜はしっかり食べるように」と言われたので、串揚げは玉ねぎ、ナス、アスパラなどが中心。特にアスパラのシャキシャキ感は「ゴー・トゥー・ヘブン」。新型コロナの影響で3年ぶりの来店となった。いつものように「黒霧島」のボトルを入れようしたら「今関さんのボトルならまだありますよ」とおかみさんが出してくれた。カウンターの奥では頑固そうなおやじさんがニッコリとうなずいていた。

 今年に入って気分がすぐれなかった。大阪入りしても心は晴れないまま。そんな状況で東京の酒飲みのボトルを3年間も取ってくれていた優しさに涙があふれそうになった。

 「元かつ」、最高です。「元かつ」、ブラボー。(今関達巳)

 ◆居酒屋「元(げん)かつ」 なんばと大国町の真ん中にある居酒屋。営業時間は17~22時半。定休日は火曜と水曜で日曜の営業はうれしい限り。座席数は25。予約も可能。詳しくはネットで検索して下さい。

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