◆第95回センバツ高校野球大会第3日 ▽2回戦 海星5―1社(20日・甲子園)
海星(長崎)が自慢の機動力でしぶとく得点を重ね、初戦を突破した。加藤慶二監督は「打てないのは分かっていた。打たないチームだからこそっていうので、特に(走塁の重要性を)強調しました。冬の練習でも走りのスピード、出力を上げるトレーニングをしてきた。効果があったのかなと思います」とうなずいた。
初回は内野安打の走者をバントで送り、暴投で1死三塁。浅い左飛で、三塁走者の田中朔太郎内野手(2年)が思い切ったスタートを切り、ホームを陥れた。2回も平尾幸志郎外野手(3年)が、安打と二盗でチャンスを作り、角野夢才志外野手(3年)の右前適時打で生還。足を絡めた攻撃で序盤から主導権を握った。
3点リードで迎えた8回には、1死二、三塁からサードゴロで、三塁走者の平尾が三塁手が一塁へ送球した瞬間にスタートを切り、ダメ押しの1点をもぎ取った。平尾は「サードのステップが大きいと思って、狙っていました。走塁には力を入れてますし、自分たちより力のあるチームには、小さな隙につけ込むことが一番。隙を見逃さないっていうのを徹底してやってきました」と胸を張っていた。