第95回センバツ高校野球大会に臨む常葉大菊川ナインは19日、大阪府内で練習を行った。大会第5日の22日に行われる初戦(2回戦)・専大松戸(千葉)戦(午前11時半開始予定)を控えた選手たちは、投内連係やシートノック、バッティング練習など約3時間の調整。平出奏翔主将(3年)は「ベストに近い状態」と強調した。さらに同校出身で日本ハムの奈良間大己内野手(22)=立正大=が後輩にエールを送った。
ピンストライプ軍団が決戦を心待ちにした。平出主将は18日の開会式を終えた直後、聖地の雰囲気について「テレビで見ているのとは全然違う雰囲気で、やはり球場に来てグラウンドに入らないと分からないものを感じた。踏み入れた瞬間から甲子園にのみ込まれるみたいな感じ。独特の雰囲気。(球場の大きさ)テレビで見るよりは小さく感じた」と心境を語った。
チームは13日に大阪入り。実戦を数試合こなし「大阪に来たってことで、チームの士気も全体的に上がっている。ベストに近い状態」とうなずく。「(開会式では)校名も拍手も聞こえた。めちゃめちゃうれしかった」と笑顔。4年ぶりに声出し応援が解禁となった甲子園球場の舞台を楽しみながら「全員で倒しに行く」と誓った。
プロ注目の4番捕手・鈴木叶(きょう、3年)は「試合でいいところで一本出せればと思っている。自分が打てなくてもチームが勝てればそれでいい。役割を全うしたい」とフォア・ザ・チームの精神で戦う。
初戦の相手は昨秋関東大会準優勝の専大松戸。最速151キロ右腕の平野大地投手(3年)が立ちはだかる。石岡諒哉監督(33)は「球が速いだけでなく、コントロールもいいし変化球も投げ分けられる。ちょっと(実力が)抜けている」と警戒。それでも「相手が強いのは分かっているので、うちはぶつかっていくだけ。最少失点に抑えないと勝てないと思っている。前半で食らいついて、勝負できる点差で後半へといきたい」とチャレンジャー精神で戦い抜く。
(森 智宏)