侍ジャパンが20日(日本時間21日)の準決勝・メキシコ戦前日に、パドレス・ダルビッシュ有投手(36)が幹事となり、メンバー全員参加の決起集会を開くことが分かった。マイアミでの“最後の決起集会”で一体感を高め、準決勝、決勝に臨む。
ダルビッシュはメジャー組で唯一、宮崎合宿から参加。栗山監督が「ダルビッシュ・ジャパン」と形容したように、各選手に寄り添ったリーダーシップでチームを一つにまとめてきた。宮崎では「宇田川さんを囲む会」を行い、宇田川はそこから一気に心身の状態をアップ。大谷、吉田正、ヌートバーのメジャー勢や緊急招集された牧原大が合流した開幕前の5日には、大阪で決起集会を開き、ここまでの快進撃につなげた。最後の2連戦に向け、米国を知るダルが音頭を取って結束を図る。
チームを思う行動はそれだけではない。ダルビッシュは投手全員が参加するグループLINEに、長文で時差ぼけ対策法を送ったことも判明。日光浴の有用性や摂取すべきサプリの内容、散歩の時間など対策は多岐にわたり、効果や根拠についてはリンクを付ける徹底ぶりだった。
「(対策が)浸透しているかは分からないです。何人か投手陣はグミを食べたり、朝、日が出たら動いたりしている」と謙そんしたが、栗山監督は「僕は時差ぼけでダメだけど、選手たちは全員大丈夫みたい」と驚いた。18日(日本時間19日)はキャッチボールなど軽めの調整し、登板の可能性がある決勝に向けても「持っている力を全部出してやりたい」と気合十分のチーム最年長右腕。グラウンド内外で最後まで別格の存在感を放つ。