ラグビーリーグワン第12節(19日、秩父宮) 埼玉61(49―8、12―21)29相模原
前半で試合の行方は決まってしまった。相模原のグレン・ディレーニー・ヘッドコーチは「前半と後半では全く違うチームになってしまった。前半の15人は試合をしているのでなく、見ているという印象だった」と肩を落とした。前半だけで7トライ、49点を奪われた。チームの持ち味は粘り強いディフェンスだが、この日は埼玉のスピードに強さが加わったアタックにことごとくトライを許した。
ただ、このまま死ななかったのが今後への期待を抱かせた。ハーフタイムのロッカールーム。「内容は秘密」と選手への指示を明らかにしなかったディレーニー・ヘッドコーチだが、チーム関係者によれば“雷が落ちた”という。厳しいゲキに選手たちはようやく目を覚まし、後半40分だけなら3トライ、21―12と王者・埼玉を相手に互角以上の内容となった。
今シーズン二部から昇格して開幕4戦で3勝と好調な滑り出しだった。だが、この日の黒星で神戸と入れ替わり、入れ替え戦圏内の10位に転落。「順位は考えずに自分たちのラグビーをするためにしっかり準備をするだけ」と、鶴谷昌隆ゲームキャプテン。残り4戦を見据え気持ちを切り替えた。